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36話、37話で脳とそっくりなコンピューターができる、できないというあい反する記事が出ています。計算能力はもはやコンピューターにはかないませんが、創造力や、感情などが含まれるコンピューターができるかどうかです。感情なども感じることができるコンピューターなどでは、計算能力も間違いが多くなって性能が落ちるでしょう。性欲を感じ出したコンピューターにはどう対処したらいいのでしょう?電源を断ち切ればいいのですが、立ち上げるごとに「ウフン」とため息を漏らすようでは、鬱陶しいばかりです。
脳に集積回路を装着して能力の拡張を図るという考え方もあります。実際に腕に集積回路を移植してインターネットができるようになっている人もいます。試験の時は便利でしょう。記憶をしなくてもいいのですから、今まで記憶で鍛錬した脳はその仕事がなくなり、一挙に劣化するのではないかと思われます。人間の体が使わないと劣化するということと同じことです。ジェット戦闘機の操作も人間よりはコンピューターのほうが正確だそうです。
人間の脳には1000億個のニューロンがあり、その間には100兆個とも500兆個ともいわれる接続ポイントがあると書かれています。遺伝傾向と日々の経験からニューロンの網が作られてきます。人間の脳は指紋と同じで、似ているようでどこか違うのです。それでここから頭のいい人と悪い人が出てくるのです。日々の事件を見てみますと、頭の作りが問題だという人が多くいるように思われますが、よくよく考えてみると大方の人は日々つつがなく生活しているということですから、そのようなものはごく一部しかいないのです。それゆえに、環境をよくして子供を育てないといけないということが肝心なのだと思われます。
脳研究もアメリカでは軍事産業になっています。ナノロボットに自白剤を詰め込んで、脳のその部分に運び、威嚇や暴力を使うことなく、自白させることができるような研究をしています。
「必然的にすべてのセクターがアメリカの国家防衛に一役買わなくてはならず、すべての社会的な目的と資源はアメリカの国家安全保障の目的に従わなくてはならない」
アメリカの1%の支配層が全世界を自分の意のままにしたいという気持ちがこもっているようです。自分たちの意に沿わないものは、暗殺したり、その国で評判を落としたりする謀略を重ねています。田中角栄もその一人だと言われています。それを見て日本の政治家はアメリカに何も言えないのでしょう。
脳のマッピングよりも、現在では脳の全体でどのような動きになっているのかを研究するのが主流になっているようです。かつて脳の10%も使っていないというのは大ウソで、ものを考えたりする時の脳は、あちらこちらを総動員しています。夜の大都会を宇宙船から見ると同じように、脳の大部分が発火して輝いています。ドパーミンなどの単なる物質が脳に作用していかなる考え方にいたるかということはまだわかりません。基礎には物質があるのはわかりますが、それから精神が出てくるというのがさっぱりわからないということです。
「ころがる石には苔が生えぬ」ということわざのアメリカ版がマイケル・S・ガザニガの経歴を見るとよくわかります。アメリカで出世するということはあちらこちらに行くことです。いろいろな人と交わり、アイディアを感じ取り、それを論文し、成果を出し、その成果から、もっと上位の大学に招聘状が来ます。それを繰り返すことによって、とうとう彼は政府の審議官までなります。
てんかんの治療のため、右脳と左脳を結ぶ神経の束を切る手術をしていました。それによっててんかんは収まりましたが、左右の脳が孤立したことによって、奇妙な状態が起こったのです。左目で見る図形は、言葉をつかさどる左脳に聞くと何も見えないというのです。それらの研究から右脳と左脳の違いが徐々に解明されつつあります。脳地図の作成です。しかしいくら脳の地図を精密に作ったところで、一体脳全体ではどうなのかと問うと、何ら明確の答えは出てきません。
「脳は中央で立てられた計画よりも地元のうわさ話にもとづいて作用する」
また脳をオーケストラにたとえて、一応指揮者はいるが、実際は各演奏者同士が隣と波長を合わせ、隣から隣と連携しているようなものだと言っています。また物理学の考えから、量子の振る舞いと、野球のボールの振る舞いの極端の違いから、いくつかの「層」があって、各部署はそれなりに役目を果たすが、全体になると、違ったものになってしまうと説明しています。いずれにして脳はまだわからないことがおおくあります。
チベット、中国、日本、古代ギリシャ・ローマ、ゲルマン、バビロニアとヒッタイト、古代エジプト、古代イスラエル、イスラムの占いを各学者が説明をしています。中国の亀甲を焼いてそのひび割れから占いをしていました。日本では最初鹿の肩甲骨を焼いていましたが、それを「太占」(ふとまに)といっていました。それが当時の先進国であった中国を意識して、「7世紀中葉」から中国と同じように亀甲を用いるようになりました。霊夢について、天皇が即位するときには「神坐」というものが作られ、それはベッドみたいなもので、「先祖の神々と夢で出会い、来るべき御世についての助言」を求めてそこで眠ったのであろうと言っています。恐山のイタコのように、憑依した人の言動を解説する審問官がいます。有名なのは大本教の憑依のなおと出口王仁三郎がいます。明治時代のころには、各村々にそういう人がいて、その年の豊作か不作を占っていました。現在では憑依する人は精神病院に閉じこまれてしまいます。
ゲルマンでは馬を歩かして、その馬の動きで占いをするといったものがあります。鳥の飛行の軌跡を見て占いするものもあります。
今からの占いは天気予報のようにデーターを駆使できる「審問官」の人がやっていくことになるでしょう。
しゃっくりが止まらなくなって死んだ人がいるというのは聞いたことがありますが、笑いが止まらなくて死んだというのはこの本で初めて知りました。母親の葬式で笑いが止まらなくなり翌日死んだ若者と、年配の図書館司書の女性の二例が出ています。いずれも脳の出血で笑いの部分を圧迫したのが原因です。面白くないのに笑って死ぬなんて、喜劇ではなくて悲劇でしょう。ネズミの脳の研究で快楽中枢という部分があって、バーを作ってそれを押すと、快楽中枢を刺激し、脳内麻薬=エンドルフィンがでてきて気持ちがよくなり、ものを食べないでそれを押し続けるので死んでしまうという研究も何十年も前にありました。もちろんネズミも哺乳類でありますから、人間も同じことでしょう。末期ガンになったら、そのような装置を頭につけてほしいものです。この本でも、脳の各部署に電気の刺激を与えるヘルメット型の装置あると書いていますから、そのようなことは可能かもしれません。
V・S・ラマチャンドランは「幻肢」の専門家です。手足がなくなってもまだあると思い、激痛を感じたりするそうです。脳にとっては今までの世界観を急に変えることがとても難しい作業かもしれません。