ディアスポラとはローマ帝国にによって破滅させられたユダヤ国家の民がヨーロッパ各地に離散したことを意味する言葉です。フランスがのデラシネのほうがわかりやすく、根無し草の民で、各地を放浪する民です。この本ではディアスポラの意味を広くとり、知識人はすべてディアスポラではないかと言っているようです。漫才師にサンドイッチマンのセリフ、「何を言っているかわからない」と思えるくらい、この本の文章はわかりにくいものです。レゲエとかラップなどが出てくるので、卑近なものを話しているようですが、きいたこともない著者やよく知られた著者の名前も出て混沌として、頭の弱い私には意味不明瞭です。
今日の多国籍時代では誰しもディアスポラの民となると言っているのは間違いのないようです。YouTubeで儲けた中田敦彦のように税金の高い日本から税金の安いシンガポールに逃げ出しています。金持ちたちは自分の資産を減らさないために、必然としてディアスポラ・デラシネの民になるのでしょう。現在のディアスポラの思考とは節税対策と言えるかもしれません。上野俊哉の言いたいことと少し違うようですが、何といっても企業でもGAFの時代です。グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾンなどディアスポラの企業で、タックスヘイブンの地に本社を移し、巨大な利益を得ても税金を払わないようにしています。