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2011年東日本大震災を挟んだ計5年間の読書の記録分です。沖縄の基地問題や大震災の処理の拙さから民主党は惨敗し、再び安倍が返り咲き、オリンピック招致を決め、朝日新聞などがたたかれて、マスメディアの権力批判が弱まった頃です。維新の会の橋下徹に勢いがあった頃でもあります。
なんといっても大震災の原発問題です。原発は今後使わないといっていたものが現在では10何基も稼働しています。単なる「湯沸かし」に原子爆弾をくっ付けてものがそもそも問題です。パイプでつながっているので、地震でちょっとでも傷ついたら目も当てられません。広瀬隆の「原子炉時限爆弾」は秀逸です。福島県の知事をしていた佐藤栄佐久の「知事抹殺――つくられた福島県汚職事件」では、原発反対を唱えた知事・佐藤栄佐久が国策捜査によって逮捕され、原発誘致を唱える知事にとってかわられたということを書いています。権力の怖いところです。
ユネスコの世界遺産の問題で、「日本人は外からのお墨付きに弱い」と斎藤美奈子は書いています。特に欧米の評価を気にしているのでしょう。同時にこれは欧米の規範にそぐわないという知識人の日本批判にもつながります。斎藤美奈子もこれをやっています。ヘイトスピーチの問題でこのように書いています。
「それにしても、人権問題や差別問題に対して日本の政府や国会はなぜこんなにも鈍いのか。先進国でこのような規制を持たないくにはアメリカと日本だけ。ヨーロッパをはじめ、世界中でヘイトスピーチ規制法の制定が進む現在、日本ではまだ議論の口にも立てていない状況だ」
このコロナ惨禍、イギリスではアジア人が殴られ、フランスでは日本人子弟は外に出られない状態であり、ドイツでは集団でアジア人を襲っています。在日に対するヘイトスピーチもいけませんが、先進国と自認しているヨーロッパの連中が直接に暴力をふるっているのはもっと悪い。彼らにとって民主主義とは他の人種を除いた自分たちだけの民主主義なのでしょう。このようなことを見ると彼らの性根がわかり、たとえ美しいことを言っていても、それを信じていたら後でひどい目に合うということがわかります。