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読売新聞夕刊コラムで書いたもの。2012年1月から2015年3月まで。27か月間で150冊くらいについて書いていますから、毎月5,6冊ということになります。週に一冊以上は読んで、中身を精読し、もろもろのことを調べ、気の利いたことも書かなければならないとなると、結構な重労働です。読むことが好きなので、できることです。これが命じられたとなると、「女工哀史」以上のブラックな仕事となるでしょう。ただ本の最初の一行と最後の一行を書きぬくだけでは面白みはありません。作家、その時代背景、歴史、等々調べ上げて書くとなると莫大な時間が必要です。バルザックの全巻を読んでいるわけではないでしょうが、「ゴリオ爺さん」でも一日で読めるものではありません。
「わずか二ページで紹介できる物語内容など、逆立ちしたところでタカがしれている」と謙遜しています。たいそうな大家でも斎藤美奈子の手にかかれば、ナボコフのように、「少女にとってはサイテーのオヤジだが、文学という病理の研究にはうってつけ」と評価されて、文学崇拝のインチキ性に目が開かれる思いがします。