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桂 芳雄 幻の総合商社鈴木商店

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桂 芳雄 幻の総合商社鈴木商店


鈴木商店と聞けば、そこらの八百屋の店くらいに思ってしまいますが、大正時代では三井を上回るくらいの売り上げをあげていた会社なのです。もともと砂糖を輸入販売をしていた商店でしたが、丁稚で入った高知県生まれの金子直吉が一挙に総合商社まで大きくしました。
金子直吉は子供のころは貧乏でくず拾いをしていました。鈴木商店に入り、辛抱して番頭になります。先代が亡くなり、先代の妻・よねに信頼され、それから金子直吉の快進撃が始まります。小学校も満足に出ていない金子直吉が、鉄鋼問題で直接アメリカの代表者と面談し、政府でもなしえなかった契約を勝ち取ることができました。アメリカという国は当時から他国が成功することを嫌う国であります。第一次世界大戦で船舶が逼迫し、日本に造船の受注が多く入ったまさにその時、大正6年、アメリカは鋼鈑の輸出を禁止します。日本一人儲けを許さないのです。当時日本はほとんどアメリカの鋼鈑に頼っていました。このやり方は第二次世界大戦前にも日本に石油を輸出しないということにもあらわれ、戦後になってもクリントン時代、経済問題で何やかやと文句をつけています。現在もコロナの影響でアジア人排斥が高まっています。前田健太投手が開幕戦に選ばれましたが、多分球場のヤジはヘイト丸出しでしょう。ペットボトルでも投げつけられて負傷するかもしれません。
鈴木商店は恐慌で倒産します。買い占めのイメージが付きまとい、米騒動では会社の建物など壊されたり、火をつけられたりしています。同じことをしていた三井物産が被害が会わなく、鈴木商店に被害が多く出たということは、鈴木商店が成り上がりであるということでしょう。もともとの大金持ちには手を出しにくいが、つい最近まで我々と同じレベルだったものには手を出しやすいということです。日本人の悪い癖です。
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