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ユングには元型という考え方があります。人類何十万年も生きてきて、その脳の古層には、幾たびも繰り返された経験によって、シンボルの集積したものができているようです。日本の縄文人も数千年の縄文時代、日本列島の火山活動によって引き起こされた恐怖などで、シンボルの塊=元型が出来上がってきたのではないかというのがこの本の主旨です。奈良時代稗田阿礼の口承を書き写したとされる古事記の神話は一見大和朝廷の全国征服期の状態を表しているようですが、もともとは各地で「荒ぶれる」火山に対して、天皇家が鎮魂除霊を祈願する祭礼的な行事だったということです。長年を経て、これら火山は不服従の民に置き換わり、それらを抑え込んでいったという数々の神話が出来上がったのです。