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金萬福 極貧中華料理

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金萬福 極貧中華料理


金萬福、名前からして成功が約束されているようです。プリンスホテルの総料理長などして、とうとう自分の店を持つに至ったまでがこの本に書かれています。小学校を出て13歳から親戚の中華料理店で働き始めています。20歳では香港で一、二を争う料理店の料理長になっています。周富徳に呼ばれて日本に来ています。中国ではこういうことわざがあります。
「食は広州にあり、住は蘇州にあり、衣は杭州にあり、死するは柳州あり」
広東料理が一番で、景色のいいところは蘇州で、絹織物が盛んな杭州で、棺桶の木が生えているのが柳州であるということです。香港など海がすぐそばにあるのですから、食材に欠くことはありません。ツバメの巣など食ったことがありませんが、どのようなあじがするのでしょうか?この本ではごくありふれた食材でのレシピを載せています。中華鍋の大活躍です。毎日中華鍋を振っていると腱鞘炎になるでしょう。金萬福は小さい頃にカンフーを習ったということで、腕を鍛えていますから、腕が痛いという泣き言はこの本では言っていません。
日本では今もそうですが、見せかけ店長なるものがあって、名目だけは立派ですが安くこき使っているブラック企業が多い。その点中国人は合理的に考えています。金がすべての基準です。例えば金萬福が総料理長をして副の料理長がいたとします。その副の料理長がスカウトされて別の料理屋の総料理長になったとします。別の店の総料理長になった者が、金萬福に対して副料理長として来ないかと勧誘します。日本人なら今まで副料理長として使っていた者の下では働きたくないと思うでしょう。しかし中国人は違います。給料が今のところより高ければ、さっさと移動して副料理長として働くのです。面子よりも実質をとるのです。日本人は恰好ばかりつけて、内実鬱々として過ごしている人が多すぎます。
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