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年を取ればあちらこちら悪くなることは当たり前です。不整脈も年のせいです。私も順調に不整脈になりましたから、やはり年を取ったといことになります。いちいち気にすることはないのですが、このまま心臓がいかれてしまうのではないかと思うと不安がもたげ、脈が速くなったりします。若いころ年寄りを見て、なんてもたもたしているのだろうと思っていましたが、いざこの年になってみて、生きることのしんどさがわかってきます。健康寿命を延ばすために運動もしないといけないと思いながらも、面倒くささが先に立って、寝転がったりしています。コロナ休業のせいで安易な生活にはまっているようです。人間負荷がなくなると筋肉が著しく衰えるというのがよくわかります。オリンピックの選手のような筋肉は必要絵はないかもしれませんが、せめて立って歩けるくらいの筋肉は維持したいものです。
ギャングなどの犯罪者を取り締まるのがFBIだと思っていましたが、どうも設立当初から共産党をスパイする組織になっています。母親と一緒に住む生涯独身のフーヴァーがケネディ暗殺以後1972年病死するまでFBIの長官でいたのです。50年近くもこの職にとどまっていたのです。共産党の脅威がなくなると、政治家や事業家などスキャンダルのファイルを作り、それで相手をコントロールしようとしています。ケネディの女遊びはフーヴァーには筒抜けで、ケネディのFBI規模縮小に対して、これらのファイルをちらつかせて押しとどめさしています。この上巻ではそこまでいっていません。世界共産化に対してFBIの陰謀、テロ、謀略について書かれています。キューバからカジノを追い出されたギャングらの親分と協力してカストロの暗殺を試みようとしています。CIAと競合していたことになります。ダレスとフーヴァーとはそりが合わず、各自がばらばらに作戦を進めていたようです。太平洋戦争前には日本の海軍将校が機密軍事武器の設計図入手でFBIに逮捕されています。学歴は高くなかったが、同じ職場にい続け、陰険で盗聴などの違法捜査を積極的に推し進め、敵対者の弱みを握ってきたという人です。
19世紀から20世紀初頭までのアメリカの労働事情を書いた本です。19世紀中ごろから後半にかけて大企業になったといっても、その創業者は職工上がりで、自分の努力と工夫で産をなした成金たちです。彼らの性格にはいまだ西部劇時代の荒っぽいものが残っています。だから労働者がストライキをすると、ギャングやピンカートン探偵社からガードマンを雇い、銃をぶっ放したりしています。まだこの時代、街に大工場をもたらした成金たちは、その街にとっては「よそ者」で、街の住人であるストライキをする労働者を街が応援しているということが当時の新聞によく出ています。というわけでこれらの町々を統括する州に対して成金たちは働きかけ、州兵までも呼び出して、ストライキを破ろうとしていました。荒々しい時代です。ストライキ破りに安い賃金の黒人たちを入れようとしたりしています。そのために黒人たちはますます白人労働者から毛嫌いされています。ハーバード・G・ガットマンはこう結論付けています。
「経済的権力は容易には社会的・政治的権力へと転化しなかったこと、そして、急速な工業化に起因する諸変化は産業資本家に対する反対を惹起し、彼が求め、彼が必要とした地位と権威をあたえなかったということである」
徳川でもそうですが、初代の家康は肖像画を見ても、広域暴力団の親分のようにしか見えませんが、2,3代と続くと、細面の殿様顔になりました。アメリカも同じで、西部の荒くれ男でも、財をうまく継承すると2,3代で貴族顔になるようです。現に今の日本だって、我々が小学校の写真を見ると、どこか貧乏気味で、盗みでもしそうな油断のならない顔つきをしていましたが、いくら日本が衰えたと言え、今の小学生の顔つきを見ると実にかわいらしく、いいところのお坊ちゃま、お嬢ちゃまに見えてくるから不思議です。
表紙の写真はAVの帝王・村西とおるとAV嬢たち、監督の肩にのっているのが黒木香です。監督自ら「ナイスですねー」と言いながらAV嬢とやりまくって、大金持ちになったり、破産したりしています。黒木香は横浜国立大生で、助平なことをお嬢様言葉で話し、人気をはくしていました。バブルがはじけ、今彼ら彼女らはどうなっているのでしょうか。バブルの時にはバブルがわからないという人もいます。チューリップの球根一個で家が買えたといわれるオランダのバブルもあり、1990年代には日本の東京都の土地の価格で全アメリカの土地を買えたという話もありました。しかしあっという間にバブルははじけ失われた30年間になります。このたびのオリンピックで日本の再浮上を図ろうとしましたが、コロナの影響でわびしい大会になっています。前回の大会で活躍した人々はとしをとり、いいも悪いも村西監督のような人はもう日本から出てこないかもしれません。要するに老人国になったということです。日本ほど犯罪率の低い国はありません。つまり犯罪を行うほどの元気はもうないということです。平穏とはいいことでありますが、もはやこの国にはドラマなどないということになります。シュトゥルム・ウント・ドラング(疾風怒濤)の「若きウェテルの悩み」は過ぎ去り、長生きを心掛け、無理をしない生活に切り替わったのでしょう。