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子供用の解説本です。しかし私が習っていた昔の「ビックバン」のイメージと今とではずいぶん違ってきているようです。昔では最初にビックバンが起こり、そうして宇宙は膨張してきたと教わりました。今では宇宙のインフレーションが始まったが、何かの理由で急にブレーキがかかり、それで「ビックバン」が起こったということになっています。宇宙創成から138億年たちますが、相変わらず膨張を続けているということは、重力よりも半重力が強いのだといっていて、半重力なるものはたぶん暗黒エネルギーだということらしい。この暗黒エネルギーは宇宙で7割占めているようで、それで膨張しているのだと。
「多くに生き物は、心臓が15億回脈打つと死を迎える」
このようなことも書かれていて、私も不整脈で、脈が速く打ったりしていましたから、15億回に近くなっているかもしれません。宇宙もそのうち超新星の爆発という脈動も止まり、この宇宙も死を迎えることになるかもしれません。
どの人種も男たちによって女は「性の奴隷」されているというのがこの本の主張です。家庭の主婦であろうと、売春婦であろうと、男たちの暴力と政治体制によって女性の自由がないということで、男がしたいと思うときは女がしたくないと思っていても、男に従わないといけない状態になっていると言っています。つまりどの男もヒモみたいな男で、女を縛り付け、暴力をふるい、反抗することを諦めさせるような態度をとっていて、時には甘い言葉もかけて女を逃げさせないようにさせているということです。だから女は植民地のようなものであり、収奪されるばかりで、貧困のまま放置されているということになります。実際に女性は自活できるほどの給料をもらっていません。キャスリン・バリーは白人女性で、白人男性も映画で見るような紳士的な男性はそうそういないということがわかります。
日本の慰安婦の問題についての言及はありませんが、「性の奴隷」と表現するくらいですから、批判されることは間違いありません。昔のこととはいえ、現在のフェミニズムから見ると、非難されても仕方ないようです。
「脳化」とは脳が化けると書いて、都市そのものが脳の表現型だと言っているようです。
「都市とは、人間の考えたものしか置かないという約束のあるところ」
養老孟司が小さい頃、私もそうですが、川でハゼを釣ったり、草っぱらで虫を捕ったりして遊んでいました。親も敗戦後日々生活で精いっぱいで、子供などに構っておられません。ある程度我々は自然の中にいたことになります。現在では都市化が進んで、もはや自然などありません。で、現在の子供はどうなっているのでしょうか?犬のブリーダーのようになっているのです。これも「脳化」で、優秀犬のイメージで子供を育てているのです。要するに東大に入って、いい会社に入って、高給取りになったりエリートになったりすることが、人間の都市化です。そこには自然が入る余地はないのです。我々子供時代今の子供より知能指数は低く、おまけに獰猛であったかもしれませんが、まだ自然と関わることができたのです。今の子供はケージに閉じ込められ日夜卵を産むニワトリ、つまり優秀な点を取るために訓練されているのです。このような優秀な人、つまり「都市化した人」が代々リーダーになっていくと、一種のかたわで、自分の狭い環境の中でしか育っていないのですから、見方も一辺倒になるということです。下手をするとナチ政権になったり、大政翼賛会なったりする可能性もあります。ゴキブリは殺虫剤で殲滅しなければならないと思うばかりで、食料としてどうかとは考えなくなります。
タイトルの面白さに読んでみようと思ったものです。ところが論旨が私にはよくわかりません。私なりに推察しますと、ソクラテスは無料で若者たちに教育をほどこした。ところがインターネットの無料は、課金はされないが、プライバシーを人質にされ、それを商売に利用されているので、結局は無料でなくてカネを取られていること同じになるので、ソクラテスは抗議するのだということです。
ソクラテスは若者をたぶらかした、ギリシャの神を信じなかったという罪で死刑になります。ソクラテスの教え子の一人は、スパルタとの戦争で海軍の総督でしたが、失敗してアテネの海軍をほとんど失い、その上スパルタに寝返っています。そのようなことでアテネ市民の怒りをかっていたのでしょう。インターネットの時代ではアカウントの停止ということになり、ソクラテスが若者と語り合うという楽しみがなくなったと同じ意味になります。
ソクラテスも文字で記されることで知性の低下が起こると警告し、中世でグーテンベルグの印刷機で本がたくさん出てくると、これもまた知性の低下を危惧され、このインターネットの時代でもそれによって「ネットバカ」の量産と叫ばれています。しかし実際は年々知能指数は上がってきており、我々の小学校の卒業写真と現在の小学生の写真を比べると、我々のほうが獰猛な顔つきをしていて、頭も悪そうに見えます。
最近昔のことが思い出されて仕方ありません。これも私の死期が近いのかもしれません。夢でも死んだ父や母や兄弟がよく出てきます。赤塚不二夫も72歳で2002年に亡くなっています。まさしく私も73歳ですが、そろそろ死んでもいい時期です。
2016年1月9日に「赤塚不二夫自叙伝」の感想をアップしています。中国からの引揚者なので、大変な苦労をしています。特に母親はつらい思いがあったことでしょう。父は中国人に対して差別などしなかった人で、それで終戦後襲撃されることがなかったそうです。中国人に対してえばっていた人は殺されたりしています。民族が違え、誠実に付き合えば誠実がかえってくるというのがわかります。みだりに偉そうにしないことが肝心です。
この本で初めてバカボンのパパとママがどういう経緯で結婚したかがわかりました。明治の作品である金色夜叉のお宮と寛一が出てくるとは古い。赤塚不二夫は昭和で活躍した人です。昭和の寄席でも寛一お宮のパロディーが演じられていました。大戦中、南海の島で兵隊の演芸会のもっとも人気はこの寛一お宮の芝居だったそうです。金にくらんだお宮を蹴っ飛ばして寛一が言うセリフがこうです。
「来年の今月今夜のこの月を僕の涙で曇らせてみせる」
バカボンのママは強制的にお宮にさせられ、バカボンのパパに蹴られます。金にくらんだ女ではないと証明するために、バカボンのママはパパに求愛することになったのです。バカボンのパパは一応大学卒です。バカ田大学、早稲田大学の駄洒落です。テイノウ義塾大学も慶応大学の駄洒落です。将棋のプロ棋士にも赤塚不二夫に影響を受けた人もいます。藤井聡太の指し手「同飛車」を「同志社大学」と言って笑いをとっています。