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10年もたつと世の中ずいぶんと変わってきていると感じます。この本の出版は2009年ですが、将棋や囲碁のコンピューターは人間にはかなわないと書いています。今や反対に人間のほうがコンピューターにかないません。「将棋24」のサイトでは毎日二台のコンピューターソフトが出て対戦しています。レーティングは4300点くらいです。将棋のプロで、最強者でも3500点を行くかどうかです。1000点も違うとなれば大駒一枚の手合いです。飛車角どちらかを落として勝てるかどうかです。だから素人の2000台(アマチュア)4,5段など、赤子の手がひねられるようにひねられています。もはや人間は歯が立たないのです。かつて2段はあった私は最近脳の劣化とともに3級に落ちてしまいました。将棋ソフトとはしません。勝てないとわかっているからです。ミスのないソフトなどやってみてもおもしろくありません。その点私クラスになると、人間同士の一局の将棋に何回もミスが出てきます。最後にミスしたほうが負けとなるのです。私もあと残り少ない人生ですが、相も変わらず将棋のようにミスをしながら死んでいくのでしょう。最後この文章を終えるに決め台詞がないかと思案しているのですが、何一つ思い浮かべることができません。結局平凡な男のミスは何ら輝きもないということです。
「Hobo」(渡り労働者、ルンペン、浮浪者)は日本語の「方々に行く」という「方々」からできてきた言葉だと書いています。日本人移民がアメリカで使っていた言葉が英語になったのでしょう。「Korea」(韓国)と同じ発音で「Chorea」(舞踏病)があり、フォークシンガーのガスリーがこの舞踏病であり、後にハンチントン病と称される遺伝的な病気です。この症状と真反対の病気が、ヒットラーやボクサーのモハメド・アリがなったパーキンソン病です。アリはボクサーなどで頭を叩かれたので、脳の配線が途切れそのような症状になったのだろうと解説しています。脳の病気が政治家に現われたら大変です。現在のハイデン大統領も80歳近く、認知症の疑いもあります。かつてルーズベルト大統領が体調と脳力が落ちているときに、ヤルタ会談でスターリンと対談して、戦後の世界の枠が決まりました。千島列島や樺太をとってもいいという密約をかわし、最終的にはアメリカは共産党勢力にてこずることになるのです。どうもアメリカは目先の利益だけを求める国であり、最近猖獗を極めるグローバリーゼーションも、瞬時に金を儲けたいギャンブル経済の普及にほかなりません。これらのこと知ると、世界の指導者は毎年定期的に脳の検査を受けないといけないようです。核兵器のボタンを操作する権限のある指導者には特に念いりな検査が必要です。
スティーブン・ピンカーは広島と長崎で二度原爆にあった山口彊について「見方によって、世界で最も幸運な人でもあり、最も不運な人でもある」と書いています。イギリスかどこか欧州のテレビクイズ番組で山口彊を「最も幸運な人」と言って、日本から抗議を受けて局が謝ったということがありました。スティーブン・ピンカーは「最も不運な人」と併記していますから、抗議をまぬがれているのでしょう。また山口彊がこのようなことも言っていると書いています。
「核兵器を持った国を治めてもよいとされるべきは、まだ赤ん坊に乳をやっている母親だけです」
スティーブン・ピンカーのこの本の主旨は特に男性の暴力性が弱まってきて、人類は過去に比べて現在はより平和であるということなので、ルーズベルト、原爆投下を決めたトルーマン、スターリン、チャーチル、ヒットラー、ムッソリーニ、東条英機、毛沢東、蒋介石と比べ、マカロン、ジョンソン、メルケル(女性)、菅首相、その他多くの自由主義の国々の首相は力づくで相手を押し込めようとする気概はなく、アメリカのハイデンだって80歳に近く、凶暴性は感じられなく、凶暴性を感じられるのはロシアのプーチンかベラルーシの大統領か中国の習近平くらいです。
知能検査も年々上がってきていて、第二次世界大戦を引き起こした年代の少年期の平均的知能指数は現代の知能指数と比べると、50点くらいで、愚鈍といわれる領域にあり、争いや戦争を起こす原因の一つは「アホ」か「バカ」の人数が多いことがあげられるようです。要するに先の見通しのきかない非理性的な人間が目先の面子にこだわって、すぐさま拳骨を振り上げるというのが人類共通の悪い癖だったのです。それが近代になるにしたがって、教育などの啓蒙から、人間も野獣から家畜に変化する途中にあるのです。
結論。紀元前5000年から今日まで、人類の暴力性は確実に薄まってきたということです。考古学の人骨の発見からは往々にして矢じりが刺さった跡や、頭蓋骨が陥没させられた跡が残っています。狩猟採集時代、猟をする以外にも人間同士の殺し合いも並行してあったということになります。アルプスで見つかったアイスマンだって弓矢が刺さった状態で冷凍保存されていました。チンパンジーも集団ごとで戦争するように、人間も激しく争ったのでしょう。この20世紀、第一次、第二次世界大戦があり、1500万人、5500万人も死んでいるのに、人類の暴力性は薄まったとは思えないと反論する人がいるかもしれません。スティーブン・ピンカーは一枚の表を載せています。事件の起こった当時の世界の人口と、その事件の死者数を対比して、比べなおしたのです。すると一番は「安史の乱」で、3600万人が死んでいます。現在の人口比に換算すると、4億2900万人です。2番目はモンゴル帝国の征服で、4000万人が死に、換算すると2億7800万人死んだことになります。第二次世界大戦は9番目、第一次世界大戦は16番目になります。第二次世界大戦が終わった1945年以降、大規模な戦争もなく、死者も極端に少なくなっています。死刑も現在では極端に少なくなっています。文明国では死刑はなくなっています。イエスの磔から今日まで、「軽微な犯罪」で死刑になった人は1900万人と推計した学者もいます。いづれにしても、いろいろな統計から安易に人を殺すことが現在に近づくにつれてなくなってきたということがわかるということです。西洋の料理ではナイフとフォークを使いますが、ナイフを鋭利でなくかつ切れないように加工したら殺人が大幅に減ったということも書いています。
かつて欧米が植民地の統治のやり方=ディバイド・アンド・ルールでもって、植民地の国民を分断させ、国民内部で対立をさせ、怒りを宗主国に向けないようにしています。インドではヒンズー教とイスラム教を対立させ、ミャンマーではロヒンギャという少数部族をビルマ人の上に置き、統治の肩代わりをさせていました。アフリカでもツチ族とフツ族に分断し、最近大虐殺が起こりました。イスラエルとパレスチナの問題ももとはと言えばこれら欧米の先進国の虚言癖と欲深さに基づいています。最近は中国がのしてきていますから、アメリカは日本をハンバーガーで接待し、韓国ではハンバーガーよりはましなカニ肉入りの「クラブケーキ」で接待し、中国の抑え込みに協力するようにと要請しています。戦前日本が破竹の勢いの時アメリカは中国に援助しています。戦後また日本が経済で勢いづくと、中国や韓国の反日勢力に援助をしているのです。特にアメリカが民主党政権になると、フェミニストの女性議員から慰安婦の問題が出てきます。これを言うとヒステリックな大騒ぎになりますが、じゃ、あなた方の夫、父、祖父は戦後日本に来て清廉潔白な性行動をしたのか、朝鮮戦争では、ベトナム戦争では、それ以上にアメリカの先住民には?アメリカの黒人たちの顔つきが欧米人に似ているが、これは和姦なのか、現在のアメリカのレイプ犯罪の多さを見ると、そうではないような気がします。
馬淵睦夫によりますと、現在のもっともな悪はユダヤ系の金融資本であるということで、これらが国境をはずし、グローバリズムを推進させ、何かを創生することなくただ金を転がして儲けていきやすいような体系をつくりだそうとしているということになっています。