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題名の「ファスト&スロー」だけでは、飲食業界のファストフード店やレストランの話しかと思われますが、直感と熟慮という意味です。人はパッと見て、大略を掴んでしまいます。もともと「怠惰」である熟慮を使いたがりません。それを使うとエネルギーの消耗が激しいからです。直感で簡単に済まそうとするのです。そこでは正しいこともありますが、ほとんど間違っている場合が多いのです。
例えば「リンダの話」です。
「リンダは31歳の独身女性。外交的で大変聡明である。専攻は哲学だった。学生時代には、差別や社会正義に強い関心を持っていた。また、反核運動に参加したこともある」
それでリンだの現在の状況を次の八つから選ばさしたのです。
「リンダは小学校の先生である」
「リンダは書店員で、ヨガを習っている」
「リンダはフェミニスト運動の活動家である」
「リンダは精神医学のソーシャルワーカーである」
「リンダは女性有権者同盟のメンバーである」
「リンダは銀行員である」
「リンダは保険の営業をしている」
「リンダは銀行員で、フェミニスト運動の活動家である」
どこのエリート大学の優秀な学生も最後の、「リンダは銀行員でフェミニスト活動家である」を選んだのです。これこそ、「ファスト」(直感)であって、スロー(熟慮)に欠けるということになります。というのは、統計を考えてみると一目瞭然です。銀行員の大きな円の中にフェミニストという小さな円があるのです。少し考えるとわかることです。リンダは現在銀行員であるというのがもっとも確率的に高いといえるのであって、同時にフェミニスト活動家である人物はめったにいないのです。同時にこれは「アンカー」(錨)の問題にも関わって来ます。「差別や社会正義に強い関心を持っていた。また、反核運動に参加したこともある」という文章が、この確率問題を狂わしているということになります。
日々いろいろな事件が起こり、テレビではコメンテイターが解説したり意見を言っていますが、よくよく考えて言わないととんだ恥をかくようになるでしょう。
最近科学的分野での翻訳本の出版が少なくなっているよう気がします。アメリカにもはや創造的な科学的発見が少なくなっているのか、日本人がアメリカの大学に入って最新式のものを吸収するという意欲がなくなったのか、よくわかりません。論文数も中国に抜かれ5位まで落ちています。国の研究費の補助も少なくなっているようです。科学的分野はほとんどやりつくして、フロンティアがなくなっているのかもしれません。それか、残っているものが非常に難しく、にっちもさっちもいかなくなっているのかもしれません。
小幡績は人に投資して、新しく、他人が真似できないようなものを作るような人間を養成しないといけないと言っています。ところが科学や工学やその方面がほとんど行き詰まっている状態では、アインシュタインが100人くらいいないと、そこを突破できないでしょう。へたをすると、100年ばかり人に投資したけど、何も生み出せなかったということの可能性も出て来ます。
森永卓郎の考え方は小幡績と違っています。小幡績の言うところの、「高度の、あるいは新しい技術に基づいた商品が高付加価値をもたらす」ということは、「新規分野を開拓することによって、成長を遂げるという思想」であり、「高度成長期の幻想から抜け出していない証拠」であると言っています。森永卓郎の言うところは、科学一点張りのアインシュタインになることではなく、科学と、それ以上に芸術に重きを置くレオナルド・ダ・ビンチになることであるようです。芸術そのものが高付加価値ということです。だから今低収入で働いている漫画家やアニメの制作者がやがて次期の覇者になると予想されるのです。といってもレオナルド・ダ・ビンチはそうそうでるものではなく、一人や二人くらいかもしれませんが、トレンドとして今からは各自思い思いに芸術を考えながら、生きていくということになり、へたであろうとも独自なものを考えていると、一発大逆転の幸運に恵まれるかもしれません。
2005年の出版で、2004年12月1日の株価が10784円、2005年12月1日には15130円と大幅に値上がりました。世相に聡い森永卓郎はすぐさま株指南の本を書いています。2007年6月には18211円なりましたが、2008年には13942円、2009年には9786円、2010年には9995円、2011年には9345円、2012年には8752円となってしまいました。この本によって株を始めた人は大損をしたことでしょう。年収300万円、年収100万円になるというのは当たったようですが、株の見通しはできなかったことになります。
金利の公式があるそうです。
「72÷金利%=2倍になる年数」
6%なら12年で元金が二倍になります。現在の低金利で、一番高いイオン銀行で0.150%ですから、この公式にあてはめると、元金が2倍になるためには480年もかかるということになります。これでは銀行に預けていても意味は無く、そうかといって株に全てを投資するというのも、一挙に資産がなくなる可能性もあります。卓郎は長期に株を持つことを勧めていますが、何年間も低迷し、資産が50%も吹っ飛んでしまったと思うと、まともな精神ではいられなくなります。虎の子の退職金を株に突っ込んでもとの子も無くしたという話はよくききます。収入も増えない、金利もつかない、では、われわれ大部分は座して死を待つほかないようです。
死が近くなると、他人の死に方がきになります。私の予想では、ほかの病気があっても誤嚥性肺炎になって死ぬのではないかと思っています。今でもたびたび肺に異物が入ってむせ返っています。肺に力がないとそのまま窒息死するのでしょう。首を吊って自殺するよりはましでしょう。こんにゃくや餅は細かくちぎって食べねばなりません。急いで食べるのも厳禁です。
藤原道長は昼間でも相手の顔が見えないとこぼしていましたから、糖尿病に間違いありません。西郷隆盛は金玉が膨れ上がって、西南戦争、移動するのがたいへんだったでしょう。ナポレオンは痔だったそうで、ワーテルローの戦いで負けたのは、彼の痔が悪化したのではないかと言っています。明治天皇は脚気に苦しめられたそうで、白米の弊害です。森鴎外も脚気の原因がわからなかったくらいですから、仕方ありません。ジョゼフィーヌは歯槽膿漏だということで、相当臭かったかもしれませんが、香水でごまかしていたのでしょう。皇女和宮も脚気で、脚気は最後心臓にくるそうで、心臓が停止したのかもしれません。エミール・ゾラは暖炉が詰まっていて一酸化中毒で死んだそうです。北の政所は便秘で、豊臣秀吉が心配した手紙が残っています。若いときから苦労を一緒にした正妻にきめ細かい気遣いをしています。
要旨:われわれの貯金が、地銀、都市銀行、生保に預けられて、それらが国債を買っている。それは何をしないでも何年後には利息と元金が返ってくるので、他の企業にカネを貸して、リスクを負うより安易だということです。しかしこれは、「日本経済においてこれまで蓄積されてきた資本が国債に吸収されることにより、将来へ向けての経済成長に使われなくなってしまうこと、資本の有効活用できなくなり、日本経済の成長が損なわれる」ということなのです。たとえ国債が「政府部門」に投下されても、前例を重要視する官僚体制では、何ら新しいものを生み出さず、リターンもなく、ロートル会社を保護し、保護するものも、保護される者も全員アルツハイマーになって、「安楽死」を迎えることになります。
この本は2013年出版です。今も異次元緩和が行なわれており、これが破局になるか、ハッピーエンドなるか、私にはさっぱりわかりません。