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ウナギ屋の前のいい匂いなどは、小林に言わせれば、うまみを無駄に逃しているということになります。小林寛は物理学者ですから、いい匂いも微小な物質であり、それが空中に漂うということは、それだけ調理される物質からいいものが、ひいては栄養素がなくなっていっているということになります。それで彼は鍋にスカートのようなものをつけ、調理する熱を最小限にして、あとは蒸らす、または保温のような形で料理を完成させます。フランスの物理学者・ソレーが「ソレー効果」なるものを発見しています。
「温度勾配のある液体中での粒子の拡散は、ある分子は温度の低い方向に向かって移動し、別の分子はその反対方向に移動する」
料理の場合、あまり炊きすぎると、素材のうまみがダシのほうに流れ出してしまい、素材の本来持っているうまみがなくなりますが、最後保温で調理すると、ダシが素材に入り込み、素材からはうまみが流出しません。このような原理からおいしい料理ができるということになります。料理では味の浸み込むのは炊くときではなく冷めるときであるとよく言われています。まさしく「ソレー効果」によるものです。ということは、うまそうな匂いが漂っているという料理店の料理はうまさの逃げたカスのようなものを出していることになります。
小林寛は物理学で養った推理を病気まで適用しています。難病と認定された子供を適切なアドバイスで治しています。腸内細菌の不適さが万病の元のようです。彼の娘もアトピー病になり、食物や環境の悪化がその原因であろうと推察しています。いずれにしても食べ物からしっかり栄養を取り、食品添加物の入っていないものを食べ、腸に善玉菌を増やすしかないようです。
秋葉原でパンツを見せて捕まっています。迷惑防止条例違反です。表紙の写真のように、素人カメラマンにパンツを見せびらかして写させていたのです。ときにはポールダンスもするので、角度によっては陰毛や、ずれて中味まで写されたかもしれません。男が路上で下半身をさらけだしているのははなはだ不愉快ですが、妙齢の女性が下半身をさらけだしても、男としては喜びはすれ、不愉快になることはありません。あすかが秋葉原でパホーマンスをすれば多くの素人カメラマンがあすかの回りに集まってきます。フラッシュがたかれ、ミニスカートのなかを写られる時、あすかはこのような感じを抱いていると書いています。
「・・・高揚してくる。あそこが濡れているのが分かる。あそこが熱くなるのを感じる。それはフラッシュが発する熱のせいばかりではない。男たちの唾を飲み込む音が頭の中に響き渡る」
女性には「注目される喜び」といったようなものがあるのでしょう。この本が書かれる30歳までの性生活では8人の男との経験があったそうです。一人はヤクザで、芸能プロダクションの影のオーナーにレイプまがいにやられた以外、同意の上の性交渉です。外資系証券会社の男で、男との性交渉ではじめて自分が行った経験をさしてもらっています。その男では騎乗位のテクニックも教わり、自分のものにしたと告白しています。
いくらアイドルと自称しても、30歳を過ぎると、若さ以外に何かを身につけないと芸能生活はやっていけなくなるでしょう。いくら若ぶりと言われても、歳を10歳まで低くするのは無理があります。バンドを組んで音楽もやっているようですが、あすかのエロ志向のパホーマンスから、バンドが瓦解していくようです。マドンナを理想としているようで、マドンナのこの言葉を座右の銘としています。
「誰かにもらったものはすぐ失くす。でも、自分の力で手に入れたものは失くさないものよ」
日本では一生結婚しない人が、とくに男が増えているようです。ここでは生涯実結婚の男を「ソロ男」と名づけています。私もソロ男の先輩に当たりますが、なぜ結婚できなかったかというと、ただ単にぼうっとしていたということになります。あっという間に70年間も過ぎて、今や孤独死を心配することになっています。要は間抜けで融通が利かない男だったということです。目鼻が利く男だったら、このような歓楽街にいたら妻以外に、とうに二、三人もの愛人も作っていて、嫡子、嫡子外の子供も生まれているでしょう。
一人でいることの利点は自分の好きなことができるというだけです。家族のために、子供のために、ということがないのですから、自分のためにだけやっていけるということです。拘束など、社会的法規以外なにもないのですから、悪いことをしなければ好きなようにやっていいのです。一種の無重力状態であり、あまり軽すぎて、タンポポの種のように空中に浮遊しそうです。で、大して儲からない商売がやっと足を地につけてくれています。人間の体もそうですが、幾ばくか負荷をかけないとなまってしまって役に立たなくなるということで、やらないといけない仕事があるということは、社会にとって役に立っているかどうかは別にして、当人にはそれで精神がしゃきっとします。とりわけ日本では少子化で労働力不足になるという予想なのですから、高齢者は死ぬまで働かないといけなくなるでしょう。
中川ワニのプロフィールをみると、画家であり、珈琲の焙煎人であったり、ジャズ解説の著述者であったり、どれが主職かわかりません。昨昨日、トルコの貧窮した画家と、これもまた豊かでない広島の画家があいまみえ、議論していました。トルコの画家はいくら貧窮しても絵を描く以外他の仕事をいけないと主張し、広島画伯のTシャツのカープ選手の似顔絵を暗に批判しているようでありました。トルコ画伯はフランスの有名な絵のコンクールで3年間も連続して入賞したと言い、私の買った彼の絵は最低でも50万円もし、自分はピカソよりうまいのだと高言していました。私はゴッホの絵を買ったような気分がしました。100年経つと、店に飾られている彼の絵が100億円以上になっているかもしれないとおもうと、ニンマリとしてしまいました。ほかにポスターやもう一枚絵を買っているかもしれないので、総計200億くらいになるかもしれません。おまけに私の肖像画でも描いてもらったら、美術史に私も燦々として残るのではないかと思うと、不整脈が起こってクラクラしました。そんなわけでワニさんもプロフィールの最初に画家と出ているので、もっと絵のほうに集中度を高めたらと思った次第です。うまいコーヒーを研究するのもいいのですが、何百年年後の先の価値を追及するほうが有意義ではないかと思いました。
バックパッカーを長くやっていると、日本に帰っても適応できない状況になる人が多いらしい。日本で普通のサラリーマン生活ができなくなるようです。久島もその一人で、著述者をしながら都会でサバイバル生活をしています。貧乏国では日本では捨てられる食品を包んだビニールですら資源になります。久島もレトルト食品のビニール袋は捨てないでびっしり押入れに溜めています。それが水筒にも、財布にも、いろいろ加工できます。アパートの久島の部屋をイラストで描いていますが、ゴミ屋敷といってもいいくらいです。ここに30年間も住んでいます。風呂はありません。家賃は30年前と同じです。蚤やゴキブリと共生しています。蚤はバルサンで一気にやっつけたようですが、ゴキブリは冷蔵庫のなかまでもいついているようです。これで病気にならないのはインドで一ヶ月下痢をしつ続け、それを克服した経験によるものでしょう。彼の腸内細菌はどのような病原菌が入ってきてもスクラムを組んで押し込める働きをしているのでしょう。都市ガスを引いていないので、調理はもっぱらガスボンベコンロになります。そのくせ鍋には凝っていて圧力鍋とか、「はかせ鍋」とか持っています。料理本をいろいろ買ったそうですが、ほとんどは抹消なことばかり書いてあり、小林寛の「お鍋にスカートはかせて、おいしさ大発見」(光文社)で調理に開眼したそうです。日本に大震災が起こってインフラが破壊されても、久島だけは一人優々と生き延びることができるでしょう。