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隋代から始まった科挙1300年を経て清朝時代で終わりになりました。四書五経を丸暗記し、詩と美文を作る能力で受かるという受験システムが20世紀には通用しなくなったということです。日本も遅ればせながら1887年(明治20年)から高等文官試験をはじめました。科挙を真似たものですが、130年間たって、やはりいろいろな問題が出てきているようです。期間としては中国の十分の一に過ぎませんが、日本の現在の衰退の原因の一つにこの受験システムが問題ではなかろうかという話もあります。テレビでも東大クイズ王とか、出版界では「東大式歴史・・」とかという本が出たり、現役の東大生が書いた東大に受かる方法とかという本が良く売れているそうです。科挙に受かって進士でもなると、孫の代まで裕福に暮らせる財産が手に入ったそうです。日本でも東大を出て高文に受かれば我が世の春となります。
明代に張溥という人がいて、科挙進士合格者であり、科挙合格のための美文制作の指南者であったのです。まるで現在の日本の「河合塾」のようなものを作った人です。塾が大きくなりすぎて閥ができ中央政界まで動かすような力を持ちます。張溥の解答を学んで科挙に受かるのですから、同じような考え方をする人間が多くなります。多様性が無くなり、同じ階層の子弟が寄り集まり、それも二世三世となり、純粋性が高まり、ブリーダーされたイヌのように免疫性がなくなります。ブリーダーされたイヌがエリートになればやがて国は衰退するでしょう。プーチンや習近平のヤクザのような政治家と面前して、たぢろかない人はこのようなブリーダーエリートからはでてきません。せいぜい美文で以て自分のセコイ法的違反を隠すだけです。