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宮崎市定は信州飯山出身で、「村の小学校」、飯山の中学校、新設の松本高校、それから京大に入っています。飯山中学校3年生のとき、京都などに一週間の修学旅行をしています。当時では中学校へ行くのは少数ですから、ましてや旧帝大に入学できているということは、宮崎市定の家庭が貧しい家ではなかったということです。信州は昔から教育県でありましたから、子弟に高い教育を受けさせるということはありましたが、さすが大学まで行かせるとなると親の経済力がものをいいます。現在ではもっと激しく、子供を小さいときから金をかけて教育しないと東大などに入れない状況になっています。
ピカソの絵の値段の高さに納得できないような書きぶりです。ラファエロとダ・ヴィンチと比較して、生前多産的であったラファエロと比較してダ・ヴィンチは少ないことで、ラファエロの方の評価が高かったが、現在ではモナリザを見るために多くの人たちが美術館に訪れるということを指摘して、ピカソはすばやく絵を画いているが、果たして後生、その値段とつりあうかどうか疑問を呈しています。
宮崎市定は戦前フランスに留学しています。フランス語をマスターするために、シムノンのメーグレ探偵シリーズを読んでいます。この探偵のやり方が大いに歴史研究に役立ったということです。
「歴史学の研究にも、例えば古文書を虫眼鏡でのぞくようの科学的方法がある。それも確かに必要だ。しかしそれとともに、その時代、その社会の大局をまず把握して、現在研究中の問題をその中にどう位置づけるか、という立場から出発することが最も大切なことだと思う。個別と全体とがもししっくり噛みあわなかったならば、それはどちらかの見当が間違っているのだ。その際には改めて最初から出直すべきで、言葉のあやでこじつけようとするなら、もってのほかの僻事である。全ての問題に対する解答は最も明快に、メーグレ探偵の謎解きのごときであるべきだ」