清水義範と言えば何といっても名古屋弁だ。名古屋弁の会話文が出るとおかしみが出てくる。「ミスターXの誘惑」など東京語風にやっては面白くもなんともないでしょう。最後にはO・ヘンリー張りの落ちがあります。大阪弁は図々しいところがありお笑いはこの言語しかないという奢りがありますが、名古屋弁はとぼけたところがあり、真面目そうにやっていますが、裏では相手を笑っているところがあります。人間的にひねくれているのは名古屋人でしょう。案外冷徹なところがあり、ケチだということもわかるような気がします。見栄で金を使わない人たちです。