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清水義範 夫婦で行く東南アジアの国々

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清水義範 夫婦で行く東南アジアの国々


    その国の食べ物を食べないとその国のことを深く知ることはできないと、誰かが言っているかもしれませんが、この本を読んで私はそう感じました。清水先生はパクチーが苦手なようで、この本の全編に東南アジアの料理は食えないと嘆いています。脱アジアを唱えた福澤諭吉先生のように、猥雑で汚辱にまみれたアジアの一員でありながら、フェアーでクリーンな欧米に近づきたいという舶来志向があるのでしょう。私たちは特に欧米の白人たちが納豆を食べる時の顔のしかめ方を見ると、私たちはアジア人だと感じ入りますが、ワインを飲んだり、チーズを食ったりして欧米人になったようなフリをしています。この本でも清水先生はワインやビールを飲みますが、東南アジアの地酒を飲もうとはしません。おまけに教員養成の大学を出ているので、真面目に昼の世界、遺跡や博物館めぐりばかりで、夫婦で行っているから仕方がないのかもしれませんが、夜の世界、裏の世界が少しも書かれていません。もともとそういうところへは日本でも行ったことがないのでしょう。清水義範とドストエフスキーの違いは、清水義範はフェアーでクリーンな昼の世界の住人であり、ドストエフスキーは猥雑で汚辱の夜の世界の住人だということです。今黒人問題でアメリカでは大騒ぎになっています。フェアーでクリーンな欧米も一皮剥けば、インディアンを殲滅したり、黒人を奴隷にしたりしているのです。決してフェアーでクリーンな国々ではないのです。

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