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関東ではすき焼きに砂糖を入れるとびっくりされると阿川佐和子は書いています。関東ではわりしたというもので炊くそうです。味醂と醤油を混ぜたものです。広島では豆腐やら白菜やたまねぎや春菊や糸コンなど入れますが、戦前の関東では白ネギと牛肉だけですき焼きになっています。生卵に浸けて食べるようなことはしていません。こう古川緑波は書いています。すき焼きとはいわないで「ギュウナベ」と言っていたそうです。やがて文化は高いところから低いところへ流れるように、食の文化も関西から関東に流れます。すき焼きが牛鍋を駆逐します。すき焼きで有名なのは坂本九の「上を向いて歩こう」がアメリカで「すきやき」というタイトルになったことです。村上春樹が書いているのですが、これはケニー・ポール楽団の面々が「ueomuitearukou」が覚えられないので、楽団員のひとりが唯一覚えていた日本語「すきやき」をタイトルにしたということです。日本の歌がアメリカで席捲していることに溜飲が下がりましたが、なぜ「すき焼き」とつけたのか不思議に思っていました。
昨日は私はアメリカ産のビフテキを食べました。日本産と比べて2倍も安いので、買って帰り、塩コショウで焼いて食べました。霜降りのように脂肪が絡まっていなく、赤みの肉で、少々硬い。最近の栄養学では年寄りも肉を食べないといけないということになっていますから、長生きしたいために食べているわけです。日本の霜降りのステーキは邪道であるという人もいます。硬いのがあたりまえで、この硬さを噛み切れないというのは欧米人にとってそろそろ人間をやめるべき時期にさしかかっていると考えている節があります。こう推量しているのは神吉拓郎です。