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読書

エルヤ・ヴィンター 愛と怒りの行動経済学


    「愛と怒りの行動経済学」のタイトルにおける「愛」と「経済学」を最初に結びつけたのは、20世紀初頭のドイツの経済学者ゾンバルトです。ゾンバルトと対を成すのはマックス・ウェーバーで、禁欲と労働でプロテスタント資本主義は成り立っているといっていました。反対にゾンバルトは淫乱、不倫、恋愛、売春で資本主義は発展したといっています。高級娼婦に植民地からの高価な贈り物をしたりいて、貿易が栄え、現地人を搾取して、カネを儲け、そのカネを欧米の女たちにばら撒き、女たちが欲しがるもので、産業が発展したという説です。

この「行動経済学」もウェーバーの理性と努力で経済が成り立っているというのではなく、反理性である、「愛」や「怒り」でも経済活動をしているのだと言いたいのでしょう。例の、孔雀の雄の立派な羽理論による、過剰な飾りは健康の印であり、寄生虫に対する抵抗力があるとメスにアピールしているということは人間にもあることで、たとえ経済的に不利益なことであっても、そうすることによって別な利益を得ているのだとこともありえそうです。

将来の就職は学歴も必要ですが、それ以上に唾液サンプルを提供して、自分のDNAを開示しないといけないようです。これによって適正かどうかわかるようになるといっています。やがてカネを借りるのも抵当権を提出するよりも唾液サンプルを提出しないといけないようになります。真面目な人間か、不真面目な人間かが即座にわかるようになるそうです。もはや詐欺師など生きていけないでしょう。

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