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読書

ジョージ・A・アカロフ レイチェル・E・クラントン アイデンティティ経済学


     ゴーン氏の問題をアイデンティティ経済学で考えてみよう。アイデンティティとは人間に暗黙の規範を押し付けるものだそうです。

ゴーン氏はフランスで教育を受け、日産にきて2万人の首切りをし、不採算部門を切り売りし、v字型復活を成し遂げた功労者ということになっています。

なぜ日本人では首切りや切捨てができなかったのだろうか?かつての日本は上下の隔たりは極端ではなく、しがらみもあって、他人から嫌われることを嫌がります。ましてや大量の首切りなど、他から怨詛をかうようなことはしたくありません。せまい街中、いつ首切りされた人と出会うかもしれないと思うと、自らの手でそのような仕事をしたくありません。ところがヨーロッパでは貴族と平民との差は歴然とあります。いまは民主主義国家になって、その差は見えないように思われますが、これら西欧人のアイデンティティにはアンシャンレジーム以前の身分格差が歴然と残っているのです。はっきりいって平民など人間と思ってはいないのです。これが大航海を経て、それが他の民族まで拡散されて、唯一人間は自分たちだけで、他の民族は動物であるから何をしてもかまわないとアイデンティティをもつにいたりました。ですからゴーン氏も日本人など畑に生えた大根とおなじくらいで、ブルドーザーで押しつぶそうとも、引っこ抜いてその辺に投げちらそうとも一向に良心の呵責など覚えることも無かったことでしょう。おまけに多額の報酬を得て、王族貴族の生活をし、あまつさえ、第二の結婚式をベルサイユ宮殿で行い、美人の妻をマリー・アントワネットにしたて、自分はルイ16世になったつもりだったのでしょう。プライベートジェット機に乗って日本についた途端、怨詛のかたまりになった日産の告げ口によって逮捕監禁され、会長職の首も切られました。フランス革命ならぬ日本革命の発露です。日本の平民たちの逆襲が始まったともいえましょうか。ゴーン氏の美人の妻はマリー・アントワネットに習い、日産の季節工に対し、パンが食べられないのならケーキを食べればいいのではないと言うようなものなら、これも日本のマスメディアのギロチンの露と消えるでしょう。

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