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読書

井上馨 裁判官の横着


        裁判官は普通200件くらいの裁判案件をかかえています。込み入った裁判では読まなければならない書類は大変な量になります。おまけに判決書を書かないといけません。だから裁判官は和解を勧めるのだそうです。和解になったら判決書を書かないでもいいからです。おまけに判決書を書いた後で、上訴され、上級審でその判決を否定されると、自らの出世にも響くので、ボロを出したくないのです。そうは言ってもボロは出てくるのです。蛇足判決というもので、必要以外なものを書いている判決が多いと言っています。判決書には主文とその判決を導き出した説明文とに分かれます。その説明文に蛇足があるということです。よく読めば判決と真反対のことを言っている説明文もあるそうです。その例が自衛隊の海外派遣の裁判です。控訴審で、原告は棄却されたのですが、説明文では憲法に違反しているということを書いています。原告は裁判に負けて慰謝料は取れなかったけれど、彼らの主旨は認めてもらったということになります。井上馨によると、控訴棄却となったら、憲法がどうのこうのという必要が無いということです。この裁判官は、司法権から逸脱し、立法権まで入ったということになります。

日本の裁判は形式的なものが多いので、アメリカのシンプソン裁判のように、弁護士と検察官の丁々発止の論戦などは期待できません。それで裁判官も退屈なものですから、居眠りをしたり、マンガを描いたりしている裁判官もいるようです。

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