[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ただいまコメントを受けつけておりません。
この前のアメリカの金融工学商品・サブプライムローンの破綻から全世界が不況になりましたが、これらの金融商品を作ったのが理学部数学科の優秀な研究者です。「線形計画法」とはいろいろな要素があって、その組み合わせの中でもっとも効率のいいもの、「最適解」を求める手法をいいます。いまでは変数が2000万個あっても、瞬時で「最適解」を求めることが出来ます。といってもサブプライムローンのように失敗することもあるのですから、数学どおりに世の中は動かないことも多いということでしょう。「近似値」を求める数学でしょうから、これで間違いないといえない状況なのでしょう。つい先日テレビで将棋の羽生名人とチェス元名人カスパロフとの対談がありました。今コンピューターでは将棋の指し手の評価が出ます。60%有効な手であろうと出ます。カスパロフはその反対の40%に可能性はないかと考えるのが人間であり、コンピューターには出来ないことだといっていました。チェスはもはやコンピューターにはかないませんが、将棋ではニコニコ動画主催のプロ棋士対コンピューターの試合で、目下プロ棋士側が2連勝中です。過去コンピューターに負け越していましたが、今回はあと一勝すれば勝ち越しになります。計算する能力はずば抜けているが、状況判断には今一歩欠けているところがあるようです。負けたソフトの一つは角をならないで王手したところ、王手を気づかないで別の手を指し反則負けをきしています。
天気予報も最近よく当たります。航空会社も人員を効率的に活用するかをこの手法で計算し、無駄な経費の削減に成功しています。あらゆる企業が「線形計画法」を取り入れ、コストダウンに成功しています。いい事尽くめのような感じがしますが、世の中には「想定外」も多いので、何千万個の要素を取り入れても、ただ一個の要素を入れなかったために大幅に計算が狂うということも考えられます。福島の原子力発電のメトルダウンも予想できなかったということは、この手法が完璧でないということかもしれません。