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読書

佐々木忠 オープン・ハート


    中学校頃からケンカに明け暮れ、高校のときに警察署長のボンクラを叩きのめし、故郷から出奔、大阪に行き、そこで花屋に勤めます。華道の師範の免許も手に入れますが、出奔した時の友が福岡にかえりヤクザになっていて、乞われてヤクザになります。何やかやで、またかたぎになり、こんどは東京でAVビデオを作り始めます。応募してきた女性とセックスすることにより、「オープン・ハート」の奥義を知り、「自己解放」の使徒になり、この奥義をこの本やAVビデオで知らしめ、「オーガズム」を体験し、「自由に生きること」を知ることによって、「プライドや罪悪感」を持っていて心の中で地獄を作り出している我々に「天国」をもたらすのだと主張しているのです。

「オーガズムの原理はとても簡単である。しかし、オーガズムを体験するのは大変難しい。なぜなら、オーガズムとは<制度の世界>で自分を自分たらしめている自我=エゴから自分自身を解放する、<エゴの死>であるのだから・・・そして、セックスでオーガズムを体験し、エゴが死んだとき、人は本当の自分になれることができるのだと私は考えている」

これはセックス時にだけこのようなことをすればいいのであって、普段から「制度の中の自我を」殺していると、単なる助平になってしまう恐れもあります。満員電車で「オープン・ハート」教が蔓延すると、朝っぱらから淫靡なうめき声とすえた匂いが充満するでしょう。これでは日本の国民生産率の低下がまぬがれないでしょう。国力低下をきざして、後々地獄に見舞われるかもしれません。鯛やヒラメの舞い踊りと浮かれる浦島太郎もそのときは気持ちがいいかもしれませんが、その後の浦島を見れば、オープン・ハート万々歳とはいかないようです。

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