忍者ブログ

読書

勢古浩爾 ウソつきの国


        勢古浩爾は1947年、団塊世代で最も多い人数の年の生まれで、私と同年です。もう仕事はしていないでしょう。この本でも彼は毎日長時間テレビを見ると言っています。多分、テレビを見ながらブツブツ言っているのでしょう。資本論からは一つ引用していますが、全巻を読み通したとは思えません。ロマン・ローランの「ジャン・クリストフ」からは二箇所引用しています。演歌からは何箇所も引用しています。戦前から資本論などかじっていないとまともな知識人ではないという風潮が戦後我々までも影響をおよぼしています。左翼であるということは進歩的知識人だと見られたのです。そのくせこれらゲバ棒の連中たちは、高倉健の唐獅子牡丹などの演歌を高唱していたのです。資本論の難解な文章よりは、人間の機微に触れた演歌のほうが我々団塊の世代に大きな影響を与えたようです。

勢古浩爾は中川淳一郎の「謝罪」からクレーマーについて引用しています。

「世の中には自分の人生に不満があるからなのか、とかくエラソーに謝罪を要求する輩が多すぎる・・・」

この本を読むと勢古浩爾自身がクレーマーではないかと思われます。人間70にもなると、誰しも「エラソー」にしたいものです。「リスペクト」されたいと思うものです。それも「人生に不満」があればなおさらそのようになります。ノーベル賞受賞者は当たり前のように尊敬を受けていますから、あまりブツブツという人はいないようです。反対に私やら、この本を見る限り、勢古も「リスペクト」がないものだから、何やかやと難癖をつけたがるのでしょう。誰からも嫌われないが、さほど関心ももたれない好好ジイサンよりも、口やかましくて誰もから嫌われる糞ジジーになった方がより人間関係の密度が高いということで、歳の癖に、より顰蹙をかうようなことをしでかすのでしょう。

PR

コメント

プロフィール

HN:
No Name Ninja
性別:
非公開

カテゴリー

P R