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山口謡司 日本人が忘れしまった日本語の謎

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山口謡司 日本人が忘れしまった日本語の謎


    古代日本語には「ん」がなかったということで、空海がサンスクリット語から「ん」を作ったといっています。だから「神皇産霊尊」という神の名も「シンコウサンレイソン」ではなく、「カミムスビノミコト」といい、「天地」も「テンチ」ではなく、「アメツチ」といっていたということです。だから万葉集時代の知識人は「天地」という漢字の中国読み「テンチ」は発音できたかもしれないが、書きようがないので「アメツチ」とルビをふっていたのでしょう。漢字には「ん」がつくのが多いのですから、空海が「ん」を発明して、途端に日本語に和語に変換しなくてもいい漢語が増えたということになります。

私は平安時代の貴族のあり方、女をたらしこむために和歌を作り、何人もの女と寝て、どうしようもない軟弱な男たちで、これでは武士によって制圧されるのは歴史の流れで当たり前だと思っていましたが、この本を読むとどうも違うようです。現在のエリート官僚と同じように、激烈な出世競争をしていたということで、和歌はその競争の必須アイテムなのです。身分の高い女性と通じるためには和歌の優劣が重要なのです。位の高いお嬢様の心を引き止めるには、とびっきり上等な和歌を進呈しなければいけません。平凡な歌では屑篭に捨てられるだけで、気にも留められません。いったん身分の高いお嬢様と関係ができると、その家の引き立てで出世できるということになるのです。現在でも女性が好む歌手やタレントの収入が多いように、注目される男とは女の引き立てが何よりも増して必要なのです

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