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私の店の斜め前の通りにあるホテルやビルなど、もと遊郭があったところです。この前焼けた木造の建物も元遊郭で、二階建てです。ビルが建つ前には、そうした二階建てが通りにつながっていました。昭和32年に売春防止法ができて、これらの遊郭の商売ができなくなりました。そこで家を細かく区切って、飲み屋、すし屋、スタンドなどができていったのです。ちょっと先に行ったところが弥生町で、いまはソープ街になっています。法律が変わったといっても、街の雰囲気は早々変わるものではありません。夜の繁華街としていまだに生き残っています。しかしこの本によると、昼の商店街が衰微しているように、全国の赤線地域にあった飲み屋街も、店の明かりが消えたものが増えているとの感触を著者は持っているようです。流川町でも焼けたところもそうですがビルなど建てないで、駐車場になっているところが多い。
「・・・続けようという意志をもった人たちがいるかぎり、そう簡単にはなくならないだろう。それにしても今の時代、それほど稼げるとも思えず、世間体も芳しいとはいえないこういった職業にこだわり続けるのはなぜなのか。・・・土地にはそれぞれ因縁のようなものがあって、当人の意志には関係なく、逆に土地に染み付いた因縁が彼らを操って続けさせているのではないか。・・・著者にしたところでもう三十年以上にわたって、彼らと同じように収入も世間体もあやふやな職業を続けているわけである。理由といえば、つぶしがきかず他の仕事はつとまりそうもないから、といった程度のものである。青森のぽん引きの男もさっきのおばさんも、にたりよったりの理由なのではないだろうか」
自腹で、かつてあった赤線地帯を回り、女性を買った体験記なのです。平均で2万円は必要で、他に旅費、ホテル代など含めると、結構カネがかかる取材です。この本が売れて多くに印税が入ってくることを願っています。