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笹川良一 巣鴨日記

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笹川良一 巣鴨日記


    競艇のドン、世界は一家、人類みな兄弟と唱えた笹川良一の、昭和20年21年にかけての巣鴨収監時の日記です。前の殿様の系譜をひく岡部長景とえらく違います。まず食事についてです。戦前にはきらめくような将軍や大臣など、食い意地がはって、列を乱したり、炊事係りに賄賂を贈って少しでも多くもらおうとしていたと書いています。このようなものが日本の上層にいたのだから負けるはずだと嘆いています。

今もそうですが、敗戦時、進駐軍の滞在経費日本が支払っていました。年間百億円です。笹川良一はこの金を免除してもらって、その分食料の輸入に回すことを、マッカーサーやらトルーマンに手紙を書いています。届いたかどうかはわかりませんが、言っていることはまっとうなことです。その当時日本は飢餓状態であったのですから。後で食料が送られてきましたが、ちゃっかりとアメリカは日本からお金を取っています。滞在費は滞在費としてとり、食料は食料分のお金はとっています。

東京裁判でソ連が検事になっています。これに対して笹川良一は「強盗が小盗を強盗扱いにして裁判をなすがごとき」と形容しています。ドイツがソ連を攻め入ったとき、日本はソ連との不可侵条約でソ連に攻め入りませんでしたが、日本がポッタム宣言を受け入れた後、不可侵条約も破って、千島列島をぶんどりました。いまだに返す気はないようです。

東京裁判ではA級のほかにB級、C級の、捕虜虐待関係の人々もいます。アメリカ兵を殴ったという、些細なことでも捕まっています。ところが笹川良一もアメリカの監視兵にこっぴどく殴られ、懲罰として床掃除や壁磨きに長時間させられています。もし日本が勝っていれば、このアメリカ兵は無期懲役になるでしょう。アメリカの民主主義もいい加減なものです。

東京裁判で、A級の連中、木戸、鈴木貫太郎、若槻礼次郎、岡田啓介、光内光政など、まな板の鯉とはいかず、みな鮒だと言って、見苦しい答弁を続けていたようです。その代わり東条英機は堂々として大悟していたようです。

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