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A・J・ベイム まさかの大統領

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A・J・ベイム まさかの大統領


    ルーズベルト大統領が脳溢血で死んだあと、副大統領のトルーマンが第二次世界大戦の末期からの四か月間の在り方の模様を描いています。副大統領職は閑職で、単なるお飾りです。ルーズベルトが推し進めたヤルタ会談などの外交政策は何ら副大統領に教えられてはいません。トルーマンは単に無害だから、副大統領に据えられたのです。トルーマンの経歴は、高校出で、農業をやっていました。軍隊に入り、酒保(コンビニみたいなもの)にタッチし、除隊して故郷で衣料販売店をその酒保に携わった軍隊友達と共同で立ち上げますが、倒産します。カンザスシティの酒場の経営者、(地方のヤクザのようなものです)に担ぎ上げられ判事選挙に立候補し当選します。とうとうそのヤグザの引き立てによってアメリカ下院の代議士になります。トルーマンはおとなしく聞き分けがよく反抗心など持たないこまめな人なりです。魅力はないが、安心できる人物だったのでしょう。ワシントンでは「田舎のおじちゃん」と言われていました。ルーズベルトにとっても自分の明るさをそこなわない地味なトルーマン副にすることで、自分の立場を万全にしようと思ったのでしょう。ルーズベルトの政治のやり方は自分のブレーンを組んで、各役所から上がってくる文書などほとんど読まなく、強引に自分のやり方推し進めました。反対にトルーマンは朝早くから起きて、今まで外交のことやらあまり知らされてないものですから、上がってくる文書を読み、ブレーンと会って意見を聞き、新聞記者とも話し、結局みんなから高評価を受けます。ルーズベルトのように独断専行をしない人でした。ルーズベルトと違って徳のソ連に対しての態度が少し強硬になります。ソ連が日本参戦に加わるのは、アメリカ将兵の犠牲が少なくなるので喜んだのですが、ソ連近隣の共産化には反対しています。それにどうも日本は死に体であったにもかかわらず、原爆完成まで日本が戦争をし続けるようになかなか飲めない無条件降伏を突き付けています。どうにでもこうにでも金をかけた原爆を二発も炸裂させないと気が済まないということです。これはルーズベルトからの日本人蔑視の在り方です。ドイツへの無差別攻撃にはためらいもありましたが、日本への無差別攻撃には何一つ批判が出ていません。トルーマンの言動の中にはこのようなものもあります。

「アメリカ人の犬訓練士をヒロヒト(天皇)の上に置く。日本人にヨーロッパのような誤解を与える機会はない」

ルーズベルトの死に対して当時の日本政府鈴木貫太郎首相は戦い中でありましたが、お悔やみの言葉を発しています。ところがこのトルーマンの言葉を知れば、いかに背広を着こなした紳士であろうとも、その根はインディアンを殺しまくった荒くれ西部男と変わりないことがわかります。

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