忍者ブログ

読書

山田昌弘 底辺への競争

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

コメント

ただいまコメントを受けつけておりません。

山田昌弘 底辺への競争


       日本の将来がこの本の通りだとすると暗澹たる気持ちになります。非正規雇用で収入も少なく結婚もできなくて、おまけの少子化で一人っ子が多いという世代が老人になると、本当に天涯孤独という状態になってしまいます。親が死ぬとパラサイトもできなくなり、生活保護となるのですが、それができるかどうかはわかりません。三分の一は亭主一人の稼ぎで中流生活ができ、三分の一が中流生活を夫婦二人で仕事で頑張って何とか中流生活を成り立させていますが、どちらか一人病気でもなるとすぐ下流に落ちてしまいます。あとの三分の一が非正規雇用などで収入が少なく、結婚もできず、この人たちの老後は惨憺たるものになります。これが2040年に想定されていることです。私たち団塊世代は兄弟も多く、姪や甥もいますが、それら姪、甥の世代は兄弟もいない、親戚もいないという状態になります。親身に世話をしてくれる人はいないのです。日本の失われた何十年もこうした不安があるから、人は金を使わないし、ただ貯金するだけで、画期的なものに投資するという冒険などできそうもないということからきているのかもしれません。それでますます日本は収縮していくのでしょう。それに伴って階級が固定化され、流動性はなくなり、貧乏人はいつまでも貧乏人となることでしょう。

PR

コメント

プロフィール

HN:
No Name Ninja
性別:
非公開

カテゴリー

P R