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この本の表紙の絵は「タンギー親爺の肖像」というもので、画材店の店主であり、売れないゴッホの絵を買い、絵の具など貸し与えた心優しい人です。背景には浮世絵が数点描かれています。19世紀後半からフランスでジャポニスムが起こります。パリ世界博覧会から日本の特異な文化がもてはやされます。絵画も浮世絵に触発されて、画風も変わっていきます。ゴッホも例外ではなく、熱心に浮世絵を模写しています。アルル地方を日本に見立てて、移住し、仲間を呼び集めますが、ゴーギャンしか来ませんでした。でも仲たがいをし、ゴッホは発作的に自分の耳を切ります。最終的には自殺をし、37歳の若さで亡くなっています。
「僕は小市民として、自然の中に深く没入しながら、段々日本人のような生活をしていくだろう。ぼくがかなりな老齢までいきのびられたら、タンギー爺さんみたいになるかもしれぬ」
誰も自分の寿命などわかりはしないのです。