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生物学に理論物理学の大統一理論のようなものをもたらそうとしているのが渡辺佑基です。多様な生物を一括りにするような、簡明な数学形式で、つまり一つの公式で、表現したいと思っているのでしょう。ダーウィンの進化論も言葉の上での公式ですが、それを数学的な公式に置き換え、今までの進化の在り方もまた将来に向かっての進化の在り方もこの公式に当てはめればすべてお見通しなるというところまで行きたいのでしょう。生物学にもアインシュタインの有名な公式に似たものがあります。生物の代謝量を現した公式です。体重と代謝量と体温の関係の公式です。
「体の大きさと体温さえ決まれば、コガネムシであれシジュウカラであれツキノワグマであれ、エネルギーの消費量(代謝量)が決まる。その代謝量が決まれば生活のスタイルが決まり、成長速度が決まり、寿命が決まり進化のスピードさえも決まる。そもそも生命活動は化学反応の組み合わせであり、物理と熱力学の法則に基づいてエネルギーを発生させている点においては、地球上のどんな生物にも例外はない」
北極海には大人になるまで150年、寿命は400年に達するサメがいます。もちろん体温も低く、もっそりと動くか動かない生活をしており、代謝量も低く、餌も何日かいっぺんくらいしか食っていません。ネズミは自分の体温を維持するために絶えず食っていなければなりません。結局このサメとネズミの代謝量を比較するとほぼ同じになるのではないでしょうか。人間だって、若いころから激しい生活をして若死にする人と、ぼんやり、のんびりと100歳まで生きている人の代謝量を比べてみたらほぼ同じということかもしれません。
この本で一番印象に残ったのはネパール人男だ。日本人女性と結婚し、女性の実家の近くでカレーライス店を開き、合わせて自分たちで作った彫金を売ったりしていたが、1年少しで妻と自分の娘を殺したという事件だ。この女性は彫金を習いにネパールに行き、そこでこの男と出会ったのだ。ネパール語がしゃべることはできなく、絵入りの会話帳で意思疎通を図ったのだが、この程度の言語能力で結婚まで至ったのは、大胆すぎるというものでしょう。
日本人女性の国際結婚感は、相手が先進国の白人男性か、後進国のアジア系男性と、二つで様子がひどく違うように思われます。白人男性に対しては、日本人女性に対して常々言われている、順応で、やさしく、文句も言わなくて、耐える女を演じて、西洋女よりコストパフォーマンスの安い経済的にお得な女を強調しているようです。ところが、アジア系になると、若くて、元気よく、日本人女性を支えてくれる男を欲しがります。まるで自分がお姫様になったような気分にさしてくれるサービスのきいた男です。経済格差にもよりますが、それ以上にいまだに舶来志向から抜けきっていないのでしょう。ニコラス・ゲイジと結婚した日本人女性は彼よりも30歳も若いのです。アジア系の男に対しては、決してこのような年差のある男とは結婚しないでしょう。
八木澤はこのネパール人に対して現地調査をしていて、10代から窃盗強盗強姦などしていて犯罪歴の多い人物で、おまけに結婚もしていて子供もいるということです。やはり絵入り会話帳だけでは相手を深く知ることができません。ネパール人にとって日本は金のなる木だと思っている節があります。実家で義父から土の整備を頼まれたが、何もしていません。ネパール人にいうところ、カネを支払ってくれない仕事などやりたくないということです。その土運びも自分の店を使いやすくするためなのですが、まるで自分が奴隷扱いをされているように感じているのです。だから結婚して子供を産んだのもカネになると思っていて、日本に来たのも、全然収入がなく、国に仕送りができないので、当てが外れて様です。
沖縄県のヤンキーとそれらと関わりあう少女や女性たちをフィールドワークした社会学の本です。沖縄県に関わらず、どこでも先輩後輩の序列の関係がこのヤンキーの世界では重要な意味を持っています。暴力の支配です。沖縄県では産業らしきものはなく、基地関係か、夜の業界か、解体屋などの建築産業くらいです。ヤンキー関係が、特に解体業界などに入ってきています。やはり先輩が後輩に暴力をふるっています。どの業界も景気が悪く、パイの取り分が縮小し、男は無職になり、パチンコなどしています。キャバクラで稼いできた女房のカネをむしり取るのですから、ケンカは起こり、ここでもまた暴力の発生です。離婚も多く安定的な家庭はできないようです。底辺の人たちはこのような世代が何世代も続くのです。
最近ベトナム実習生を箒で叩いている建築業界の日本人の動画が出ていました。なんとも情けない。韓国やアメリカやロシアや中国から第二次世界大戦の反省がなっていないと言われるでしょう。どうも日本は、見せかけは豊かそうに見えますが、内実は貧窮の極みに達しているのではないかと思われます。もともと日本人は貧乏性の塊で、「もったいない」というのもその一つの表れで、とかく他人が豊かになることが最も腹が立つことなのです。ベトナム人ごとぎが、と言って殴るようでは、国際社会で指導的な立場をとる国ではなさそうです。
「ロシアは、より弱体な国々の主権を制限しうる主権国家=大国であり、その歴史的主権が及ぶ範囲は概ね旧ソ連の図版と重なる。その内部に置いて、ロシアはエステニックなつながりを根拠とするR2P(保護する責任)を主張し、介入を正当化してきた。
一方、ロシアの歴史的主権が及ばない旧ソ連圏外においては、ロシアはウェストファリア的な古典的国家主義の擁護者を以って自らを任じてきた。」
ソ連解体後ロシアの周辺国はロシアから離れていったが、ロシアはいまだにかつての植民地時代の宗主国を任じているようです。だからクリミアを合併し、今はウクライナに攻め入ろうとしています。ロシアにとって日本はアメリカの番犬=ポチであって、人間ではなく、主権のある国ではなく、何ら話し合いのできる国ではないということになります。北方領土を返さないのも、返したらすぐそこにアメリカ軍の基地が置かれると言っています。プーチンはロシアをかつての大国に戻そうとしていますが、武器産業と石油天然ガス資源国が大国になっても世界に厄災をまき散らすだけです。
この本は、死刑判決を出しながら、長らく生きてほしいと被告人に言い渡した裁判官の話より面白いものではありません。日本中に多くの市町村議会議員がいて、出している条例はどれも同じようなものばかりです。市議会、県庁会など傍聴する気にもならないでしょう。でも議員たちは結構な給料をとっています。いろいろなお手当もあり、便宜を図って不当な収入もあるかもしれません。昔は暴力団の祝い事に県会・市会の議員の花輪が飾られたこともありました。いいも悪いも昔の議員は暴力団のボスに似たようなものでした。現在ではそういう議員はいないと思われますが、何期も務めている議員の中にはそのような雰囲気を残している人もいるでしょう。
長嶺超輝は九大法学部卒で7回も司法試験に失敗しています。諦めて司法関係のライターになった人です。悔しい思いまあったでしょうが、最近、はやりの、他人を巻き込んでのやけくそ犯罪にいたらなかったことは、彼には大人としての自覚があったからでしょう。それか司法試験でくたくたになってそのエネルギーもなくなっていたかもしれません。センター試験日、名古屋の進学校2年生の生徒が、東大医学部に入れないと悲観して、お爺さんと受験生二人を刺した事件がありました。東大のほかにも医学部はあるのですからそこへ行けばいいのだし、一浪や二浪して東大を目指すことも考えられます。さすが七浪ではあきらめた方がいいでしょう。しかし七回も失敗して自分がわかるということもあります。