忍者ブログ

読書

アーサー・アッシュ 静かな闘い


    いい人は早死にし、悪い奴は長生きするというのはほんとらしい。物静かで礼儀正しいテニスプレイヤー・アッシュはこの自伝を書き上げて、2週間後に亡くなっています。49歳です。この自伝の中でアッシュは日本の政治家が黒人の知能は低いといったことに抗議しています。この日本の政治家はまだ生きていて、今年100歳にならんとしています。

38歳で心臓の手術をして、その輸血でエイズになっています。セックスの乱脈さでエイズになったわけではなく、医療ミスでエイズになってしまいましたが、当時エイズであるということを公表することは大変なプレッシャーを受けていました。単に肌が接触すると感染するのではないかという不安から、エイズ患者は社会から抹殺されるような勢いでした。あえてエイズであることを告白し、エイズ撲滅運動や黒人の地位向上の運動に関わっていきます。

黒人のスポーツ選手は大学に入りますが、卒業をしないでプロになり、うまくいけば年間何十億の収入を得ることできます。アッシュはカリフォルニア大学を卒業し、経営学の学士をとっています。アマチュアからプロになり、得た賞金を美味く運用し、38歳の引退の時には、何もしないでも食っていけるだけの資産を形成しています。ボクシングのタイソンでも見られるように、現役の時は何十億も儲けていながら、盛りが過ぎると借金だらけになる黒人の選手が多いのです。後から課税される税金のことなど考えないで派手に使い込んでいるからです。アッシュのように経営学を学んでいないと、取り巻き連中によってむしりとられ、ステンカラリンにされてしまいます。

アッシュは用心深い男で、結婚も30近くになってしています。高校生の時、はじめて買った自動車の中で、同級生の女の子にズボンを脱がされセックスしたのが初めてだそうです。それ以降ほとんど浮いた話しは無く、結婚した後も浮気などしていません。他の黒人のプロの選手と大違いです。バスケットボールのマジック・ジョンソンなど2500人以上の女性とセックスしたと告白しています。一日に6人もの女とやったこともあると言っています。エイズになるのも当たり前です。反対に真面目なアッシュは医療事故でエイズになったのですから、何と不運なことか!でもアッシュは医療チームを訴えたりしません。こういうところからも尊敬される人物だったのでしょう。

PR

コメント

プロフィール

HN:
No Name Ninja
性別:
非公開

カテゴリー

P R