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読書

カレイ・マックウィリアム 日米開戦の人種的側面 アメリカの反省1944


        日米が戦争している最中の1944年にこの本は出されています。カリフォルニアに住んでいた日本人を強制収用所に入れたのは明らかに人種的な偏見があったと言っています。ドイツ系やイタリア系にはそのような考え方は出なかったのに、アジア系の日本人だけに兵隊によって監視された強制収容所ができたのです。もともとこのカリフォルニア州にはアジア系移民に反対する人が多いところです。日清日露と日本が戦争で勝始めると、日本人移民を多く抱えたカリフォルニア州は日本を仮想敵国にしてしまいます。その成果が1924年に成立した排日移民法です。ハースト系新聞やその他のメディアも盛んに日本人をアメリカから締め出すことを主張していました。選挙のたびごとに、政治家は人種的問題を持ち出して人気を取ろうとしています。アメリカは白人のものであって、がりまたで卑劣な日本人と共存できる場所は無いと声高らかに主張し、選挙に勝っていたのです。このようなものを見ると、日本における在日朝鮮人と同じだな感じます。もしその当時カリフォルニアで地震が起これば、何万人もの日本人が襲撃を受けて殺されているかもしれません。日本人は水道水に毒を入れるだとか、海軍基地近くに住んでいる日本の漁民はスパイであり、艦船の出入りを日本に報告しているのだという噂が飛び交っていました。アメリカ人はこのように人種的差別の激しい人も多いのですが、カレイ・マックウィリアムのように戦争中であっても、日本人を擁護し、間違っているものは間違っていると言い切る良心的な人もいるのです。果たして日本の戦前に堂々と朝鮮人を擁護する人がいたかどうかです。内心思っていても言えなかった人もいるかもしれません。しかしカレイ・マックウィリアムは日米が戦争している時にこのようなことを言っているのです。アメリカは色々問題はありますが、日本よりは2歩も3歩も民主主義では先に行っているということがわかります。

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