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キケロー 友情について

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キケロー 友情について


     大方の人は名前は知っているが、概略を知っているつもりのようでも、その人の著作はほとんど読んでいないというのが、古典だという代物のようです。キケローときけば、古代ローマの人で、紀元前ちょっと前に人であるということは、歴史の教科書や倫理の読本で知りますが、彼の著作物まで手を伸ばそうとする人はあんまりいないでしょう。巻末に出ているキケローの年賦によると暗殺されています。カエサルの暗殺者のプルータスの支持者でしたが、カエサルの後継者のアントニウスと対立し、その一派に暗殺されます。63歳で亡くなっています。「友情について」の要点は、注意深く友を選び、それも徳のある人物を友にし、終生変わらぬ愛情を持って付き合うことだということになるようです。弁論術の雄でもあり、法律家でもあり、政治家でもあるので、数々の政敵も倒し、最終的には政敵に暗殺されましたが、東洋の賢者のように「隠遁」という概念はさらさら頭にはなく、あくまでも世情の一線に立ち、自己の顕示を行なうと生き方に徹しています。

古代ローマも古代ギリシャも友情と言うと、どうも同性愛も関わっているのではないかと思われます。公衆浴場での男たちのやり取り、オリンピックの素っ裸の競技、それを見ている男の観衆、今ほど同性愛の偏見はなく、ソクラテスも若者を精神的な手助けをするのは、単に精神的なものだけではなく、肉体にも関係があったのではないかと思われます。

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