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読書

ゲルト・キーゲレンツァー なぜ真感のほうが上手くいくのか?


        株の運用で素人とプロと競わさしたら、素人の方が成績がよかったそうです。素人とはゲルト・キーゲレンツァーであり、彼は町に出て人々にリストの中で知っている会社を指差してもらいました。一番指名の多い株を買ったのです。アメリカ人とドイツ人にアメリカの二つの都市でどちらが人口が多いのかという質問を出したところ、情報量の多いアメリカ人より情報量の少ないドイツ人のほうが正解率が高かったそうです。日本人の私でもよく聞く都市名のほうが聞いたこともない都市より多いと思いました。コンピュータが発達すると、いろいろな条件すなわち情報を駆使して正しいものを発見してくれるだろうと予想されています。ところが株でも都市名でも少ないもので決めるほうが、つまり直感で決めるほうが正しい選択をするようになっているようです。行動経済学では不経済なこともあえて直感・無意識はやってしまうとありましたが、直感・無意識も捨てたものではありません。おまけに時間のロスも避けられますし、たとえ失敗してもあれやこれや考え抜いて失敗するより徒労感が少なく、次の対処ができそうです。

高給ワインと低級ワインのビンの中味をすり変えて味見させると、高給ワインのビンに入っていた低級ワインのほうがおいしいと感じるそうです。高額を知ると脳のある部分に血液が充満するそうです。バイアス・無意識の形成です。高給即美味いという無意識を発動して、実際に舌は美味く感じるのですから仕方がありません。しかしこのようなバイアスを一々調べていては時間がいくらあっても足りません。中国人のように死刑囚の人権を無視して、臓器移植をドンドンすれば、月の裏側まで衛星を着陸させることもできるようになります。

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