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読書

ゲルト・ギーゲレンンツァー 偉く決めるリスク思考


        現在最も必要なものは数学リテラシーだそうです。多くの分野でパーセントが出ていますが、これを読み誤るととんでもない損害をこうむります。私の年代になると前立腺がんが問題になりますが、70歳前後になると、ガンが見つかり治療しても、長く生きることはありません。治療しなくても、しても、ほとんど同じ時期に死んでいるようです。かえって治療して、生活の質を落とすようでは、治療しないことが、「偉く決めるリスク思考」になることでしょう。定期的な健康診断も決して生存率を高めるものではありません。かえってレントゲン線を浴びて、ガンになる可能性が高まります。ただ製薬会社や病院の収入を増やすだけだそうです。

サブプライムローンの問題も、銀行の「リスク・モデル」が童話「裸の王様」の目に見えないシルクの服と変わりなかったということで、たいそらしい文言にもかかわらず、中味がさっぱり無いものだということが露呈しました。高等数学や複雑さが収益を上げるものではなく、反対に簡単さや、無意識の決定の方が損をさせないようにしていると言っています。ゲルト・ギーゲレンンツァーはそれを「無意識の知性」と言っています。

ダーウィンもフランクリンも結婚についていいことと悪いことを羅列して、その評価を数字にして決めていたようでありますが、結局ダーウィンは直感によって結婚を決めました。フランクリンの方は甥っ子にそうした羅列表を作り、結婚について決めろと書いただけであって、自らそうしたことはわかりません。結婚についいていいのか悪いのかの羅列には意味が無く、このようなことに思い悩んでいるといつの間にか年をとり、誰も相手にしなくなります。

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