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読書

マッテオ・モッテルリーニ 世界は感情で動く


         精神分析のフロイトと行動経済学の創始者ダニエル・カーネマンの違いを前書きで述べています。

「二人のどちらにとっても、無意識という領域は、ものごとが精神の意識的領域に到達する前に、フィルターにかけられたり歪められたりする,心理的現象の起こる場所なのだ。どちらが考える無意識も、情緒の領域に無関係でなく、情緒に大きく影響される。二人の関心を強く引くには、内的葛藤を引き起こす矛盾した欲求についての研究である。しかし認知神経学の研究は、フロイトの道とは違って、生死の衝動や性的衝動へは向かわず、心象や夢や感情移転にも向かわない。認知心理学の向かうところは、合理性と非合理性の関係、すなわち認知も管理も可能な手間のかかるルートと、無意識て感情的な楽なルートとの関係である。神経学が手掛けてきたこの研究は、精神分析学がこれまでかかわろうとしなかった、経験の調査を基礎にした研究を進展させた」

これによってカーネマンらの行動経済学が科学的といわれ、フロイトは文学的だといわれるのでしょう。

占いも行動経済学によると、パーナム効果、フォアラー効果にまとめることができます。

「だれでもあてはまることがありそうな曖昧で一般的な性格に関する記述を、自分だけに当てはまるもととして受け止めること」

占いをするということは、

「私たちがいったい誰であるのかを明かしてくれるというより、私たちの精神的健康について教えてくれると考えたほうがいい」

ということで、やはり不安があると、自信たっぷりの占い師に頼るような気になるのでしょう。

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