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読書

シッダールタ・ムカジー 不確かな医学


                TED Books
のシリーズの一冊です。TEDとはYouTubeで見ることのできる、いろいろな人々の講演です。TEDとはTechnologyEntertainmentDesignの頭文字をとったものです。

TEDでのシッダールタ・ムカジーは昔から今までの医療と、今からの医療について述べています。今までの医療は抗生物質で代表されるように、病原菌を殺すという目的のもとに、体内に薬を投与します。これで多くの病気は治りましたが、依然としてガンとか精神病とかにはすっきりと治るわけでは在りません。これでは限界があるのです。

シッダールタ・ムカジーはジョギングしたあと足が動かなくなりました。MRIで撮ると、軟骨磨り減って、骨までひび割れていました。自分の疾患を例に取りながら、今からの医療を考えています。簡単に言うと、今までは外から薬などを入れ、治していましたが、今からは内から治さないといけないということです。つまり自分の軟骨組織の細胞を取り、それを培養し、再びそれを患部に埋め込むという方法です。それは今まで完治不能だったガンやら精神病などにも、効果的ではないかといっています。ガンでは、その人の免疫細胞を外で培養し、それを再び体内に戻すという治療になります。TEDでシッダールタ・ムカジーはこう言っています。

「何かを殺すのではなくて、何かを育成することです」

この本で、がん患者で薬で治る人と治らない人がいるということを言っています。治らないのがほとんどですが、治った人を集中的に調べた人がいます。そこを追求してわかったことは、わずかな遺伝子の違いがあったことです。薬は万人に効くわけではないのです。そこで考えられることは、人には自己治癒というものがあるのですから、別の言葉で言えば、人それぞれ自分の薬を自分の体内にもっているということですから、それを「育成」することが今からの医療になるということを主張しているようです。

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