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読書

ジャック・アタリ 音楽・貨幣・雑音


         わかりやすいこともわかりにくくするのがヨーロッパの学者の癖らしい。そう思うのは自分のレベルが低いというのは確かです。それか翻訳がまずのかもしれません。

「反復(たぶんレコードによる音楽)は、もう一つ別の、古典経済学とマルクス主義による諸因子の運動の分析に対する異議申し立てともなる。音楽の消費は、個人的消費の非差異化に連なる。それは、演奏においてのように、自らを際立たせるものではなくて、類似させるために消費させる。・・・」

前後の文脈から、現在ではインターネットによる大量のヒットチャートの上位の曲を聴くのは同じような若者ばかりになるのだということらしい。ロック音楽はいかにも社会に反発するようなスタンスをとっているようにみえながら、実は飼いならされたものだともいっているようです。

「コンサートの一部となったディスコダンスは、意味を失った暴力のはけ口にすぎない。仮面をはずし、方向づけられた悲劇もない謝肉祭、そこでは、音楽は、交通の不可能性、孤独、そして強烈な音が強要する沈黙への口実にすぎないし、舞踏会、あるいはナイトクラブでのその世俗的な代用品は、音楽が、いずれにしろ、話すこともできず、話すことを欲することもない人間たちに言葉を禁ずる場となるのだ。彼らにとって、沈黙はすでに反復のなかにある。」

私は店にいる間はインターネットで世界のポップの音楽ビデを観ています。私は年をとっていても精神は若者であるらしい。もちろんディスプレイの前では「沈黙」していますが、心の中では何と若い女性のお尻がプルプルと振るえるものだと感心しています。

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