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ジョン・クラカワー 荒野へ

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ジョン・クラカワー 荒野へ


        アメリカの裕福な家の息子が、大学を卒業し、あちらこちらに放浪して、最後にはアラスカの荒野の中にある、狩猟者のための、口絵にのっている廃棄バスの中で餓死していたという事件のドキュメントです。

アジア人には理解しがたいのですが、欧米人はバックパッカーとして世界を放浪する人が多い。南北アメリカが欧州人に征服されたのは、彼らのバックパッカー精神にあったと思われます。アジア人は米作りという集約農業を手に入れて、1万年前くらいから土地に縛り付けられるような生活スタイルに変わりました。それまではアジア人もアフリカから出て、肉を求めて東へ東へと行き、果ては南アメリカ大陸まで行きます。我々アジアに留まったものは、手間暇かかる米作りのため性格まで変わってしまったようです。集団生活のため、勝手に世界の一人歩き=「散歩」はできなくなってしまいます。もちろん欧州人も農業をやっていますが、牧畜もやっています。牧畜では移動する産業ですから、彼らから「一人歩き=散歩」の性格は消えなかったのでしょう。

このドキュメンタリーではこの餓死がどういう理由なのか推理仕立てなっていますから、今から読む人たちに種明かしをすることはよいことではないようです。ヒントとして、餓死した若者の持っていた本の中には食べられる野草図鑑がありました。決して自殺ではないとジョン・クラカワーは言っています。

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