忍者ブログ

読書

ジョージア・ブラック 偉人は死ぬのも楽じゃない

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

コメント

ただいまコメントを受けつけておりません。

ジョージア・ブラック 偉人は死ぬのも楽じゃない


        ツタンカーメンの少年王の死は何らかの病気で足に血が通わなくなり、その部分が壊疽し、おまけに大腿骨を骨折し、蚊にかまれてマラリヤを併発して19歳で死んだという鑑定が出ています。副葬品に杖が何本もそなえられていたということですから、生き返ったときに歩けるようにとの思いがあったのでしょう。

ユリウス・カエサルはブルータス一人に殺されたわけではありません。60人の元老院の議員に囲まれて、23箇所も刺されて殺されています。殺害場所の議場で当分放置されていました。多くの戦闘で無傷だった皇帝もあえない最後でした。

クレオパトラの死は毒蛇に乳を咬ませたということになっていますが、実際は「毒薬をつけたヘアピン」を腕に刺したことによります。カエサルとの間に子供もありましたが、オクタウィアヌスによって殺されています。17歳の時です。アントニウスとの間では3人の子供が生まれましたが、セレネだけが古代アフリカ王国の王子と結婚し2児をもうけていますが、他の二人の消息はわかりません。常々思っていることですが、クレオパトラはアフリカ大陸にいるのですから黒人だったのではないでしょうか。それかアラブ系の人種で、映画で出ているような真っ白な顔をしていないように思われます。

イギリス王ヘンリー8世は女の子を産んだという理由で妃を断首しています。その女の子が終身処女王エリザベス1世です。男を嫌いになったのはわかります。このような父親を見ると誰だってそうなります。ヘンリー8世はその後もう一人妃を断首しています。妃だけではありません。気に食わないものは情け容赦もなく殺されています。大食いでデブになり、脂肪でぶよぶよになった大腿部に傷があり、骨や神経や静脈まで見えていたそうです。悪臭を放ち、当時では最新式の治療で、詰め物をしていたようですが、最終的にこれが原因で55歳で死んでいます。

娘のエリザベスも壮絶で、のどが脹れて高熱が出ましたが、ベットに入らず座ったままで4日間も過ごし、いったん立ち上がりましたがそのままの状態で15時間も立ちっぱなし。やっとベットに入って死んだということです。

アメリカ初代大統領ワシントンは高熱を発し、医者たちの血を抜く治療でかえって死をはやめてしまいます。当時では瀉血が最新式の治療法だったのでしょう。「もう構わないでくれ、静かに逝かせて欲しい。長くはないから」といっても、医者たちは瀉血を辞めなかったそうです。

ベートーヴェンの死に方も壮絶です。水腫になり腹に穴を開けられ、10リットルもの粘液を出した後、その穴に布切れを詰めて帰されたそうです。これでは炎症が起こりますますひどくなり、最後には蒸し風呂まで入らされ、息を引き取ったということです。いまから見ると笑えるような治療法ですが、当時ではそれが最善だということになっていたのでしょう。現在最高の治療法といわれているものも、何世紀経つと笑ってしまうような治療法になっているかもしれません。

アラン・ポーは狂犬病で死んだのではないかと思われています。アインシュタインは腹部大動脈瘤の破裂、キュリー夫人は放射線による血液ガン、ダーウィンは長年標本を作るためにホルマリンを扱っていたので、その蒸気を吸って、体にいろいろな症状が出ています。

私もどのような最後を迎えるのか、不安で一杯です。心臓発作で店や家で倒れるのか、バイクで走っていて、車に撥ね飛ばされるのか、ガンになって苦しんで死んでいくのか、いづれにしても結末は近いようです。

最後のこの著者は洒落でしめくっています。

「読者がどんな物語で生きているのであれ、今自分がしていることが楽しくてしかたないなら、それはとても大事なものを手にしている証拠だ。それをするのが運命なのである。誰に何を言われようと、やめてはいけない。なぜなら理由は簡単。どんな人の物語も、いつかは必ず終わるからだ。そして今、本書もその時がきたようである」

PR

コメント

プロフィール

HN:
No Name Ninja
性別:
非公開

カテゴリー

P R