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証券会社が林立する茅場町のビルの3階の古本屋さんです。それも写真集を専門にする古本屋で、それもAV女優の裸の写真集などではなく、有名な写真家が風景やカタログなどを撮っている写真集です。高いものになると100万円くらいするのでしょう。この場所では古本の売買と、ギャラリーにもなって、写真などの展示会などもしています。
森岡は「就職しないで生きる」方法を模索していましたが、もともと本好きですから、神田の一誠堂の入社試験の応募し受かり、ここで古本業務の修行をします。8年間一誠堂にいて、32歳で独立です。茅場町という土地柄、古本屋にはにつかわしくない場所ですが、辛抱すれば何とかなるものです。高い家賃を払ってもやっていることになっていますから、儲かってウハハとはいけませんが、何とかやっていけるくらいの収入はあるのでしょう。人脈も広がり、岡山の本屋のコーディネーターもしています。また万世橋にあるビルの中の本屋の開店にも手を貸しています。
今もそうかもしれませんが、丸善が本だけではなく雑貨を置いていたように、森岡も岡山の倉敷のブランドのジーパンなども展示して売っているのでしょう。森岡は自分の古本屋を「オルタナティブ書店」と呼んでいます。古本ばかりを売るのではなく、ギャラリーをしたり、ジーパンを展示したりして、既存の古本屋との違いを強調しています。ジーパンも古いのが価値があるそうで、アメリカの工夫が着古したジーパンが何十万円もするそうですから、私には想像できない世界です。
古本業界も大変な時期を迎えているようです。BOOKOFFのように何もかも扱う古本屋になるか、一誠堂のように高価な書物を扱う専門家になるか、二極に分かれていくようです。その中で森岡はどちらにも属さない「代替(オルタナティブ)」な古本屋を目指しているのでしょう。パイオニアはいつの時代でも大変苦労するものです。その分生きがいも出てくるのですから、大いに奮闘して欲しい。