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読書

トーマス・ピンク 自由意志


       中世では神が存在し、因果関係を全て取り仕切っていて、将来の結果がわかっているのに、人間の自由意志はどういう意味があるのかを議論していました。しかしニュートン以降、神が物理学に変わって、因果関係を取り仕切り、「もしも人間が、因果性だけで動くように完全に物理的な世界の一部であるならば、どのようにして人間の自由はありうるのだろうか」という問題に変わってきています。

哲学がわかる自由意志とタイトルにありますが、私の粗雑な頭では理解できませんでした。自由と意志とか語句を再定義しなおし、数学の積み重ねのようなもので、はじめにつまずくとそれ以降のことは理解できないような仕組みになっているようです。ヨーロッパ人は中世から細末なことを議論し、その結果科学が発達し近代で世界の覇者になりました。自分たちだけが理性を持ち自由意志を志向できる出来る人間であり、未開人は理性もないから自由意志ももてないので動物であると考えています。

古来何もかも神が宿ると思っている茫漠とした頭をもっている日本人にはこのような緻密な議論は不得手でしょう。ざーと読んでわかるような代物ではありません。もう一度アリストテレスからやり直さないといけないようです。

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