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読書

トーマス・フリードマン レクサスとオリーブも木 上


     レクサスとはトヨタの車の名前で、オリーブの木とは、イスラエルとパレスチナの境界線にあるオリーブの木のようなものです。レクサスはグローバルを象徴し、オリーブの木の帰属問題はローカルなものを象徴しています。トーマス・フリードマンはもっとわかりやすい例を出しています。オリーブの木は冷戦時代までの国同士の対立であり、「敵か味方に二分される世界」で、相撲にたとえられます。グローバル化は百メートル競走のようなもので、タイムによって「敵も味方もすべて競争相手に変わる」世界です。その端的な例が金融界です。今日何もかも債権化して売り出されています。歌手のデイヴィッド・ボウイの、まだ出ていないが、今から出るかもしれない新しい曲を債権化して、広くみんなからカネを集めています。まだできていない、企画段階の映画にも債権化が行なわれ、もしこれが出来上がって興行成績が上がると、これに投資した人は投資した金の何倍かのカネをもらうことができるといった具合です。インターネットでも新しい商品を企画し、その商品を開発するために投資を求めているものもあります。

グローバル化がいいのか悪いのかよくわかりません。リーマンショックで経済はギャンブルになったといわれます。行過ぎたので、今、揺り戻しが来ているのかもしれません。トランプもグローバル化に反対のようです。イギリスもEUから離脱しました。日本は相撲が国技なのですから、敵味方がはっきりわかるほうがやりやすいし、おまけに英語が話せない、聞き取れないという連中が多いのですから、ほとんどグローバル化についていけないでしょう。やがて日本は取り残されて、世界の非正規社員になることは間違いなさそうです。

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