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ハーヴェイ・サックス 「第九」誕生 1824年のヨーロッパ

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ハーヴェイ・サックス 「第九」誕生 1824年のヨーロッパ


     1824年5月7日に「第九」がウィーンで初演されました。このときベートーヴェンは黒のコートを持っていなくて、緑色のコートで演奏会に出ています。入場料で豊かな生活ができると思っていたのですが、数ヶ月間の家賃くらいにしかならなかったそうです。

ベートーヴェンも小さいとき音楽家の父親にピアノを仕込まれて、神童と言われていわれてあちらこちらに引き回されていました。小さい指で大人顔負けの演奏をして、貴族たちを喜ばしていたのでしょう。やがて作曲も手掛けそれを本にして、収入を得ることにもなります。

やがて難聴になり、「第九」を作った頃は筆談でしかコミュニケーションが出来ませんでした。甥っ子やバイオリンニストのシンドラーの世話になっています。後にシンドラーはベートーヴェンとの会話手帳で、自分の都合の悪いところは全部やぶって捨ててしまっています。5月7日の日もこの二人に伴われてベートーヴェンは音楽会場に歩いて行っています。

この「第九」はナポレオンにささげられたものです。フランス革命後のナポレオンの活躍に心酔したのでしょう。「自由、平等、友愛」の宣言は旧体制を壊し、新しい時代の始まりかと思われましたが、ナポレオンが破れ、王政復興のウィーン体制がとられます。しかし19世紀の流れとして、旧態の状態は長く続くことはなく、いろいろなことで世の中が大いに変わった時代といえるでしょう。軸が王族や貴族からブルジョアジーに移ったことです。現在の我々の生活の基本的なものは全てここ時代に根があります。金儲けが主題になり、いささか下品になったが、言われなき階級差もしこたまカネを儲けると、ビートルズのように男爵にもされてしまうことになったのです。

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