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わかりにくい文章です。紀元前5世紀頃からイタリヤ半島は戦争に明け暮れてというのはわかりました。私にはヨーロッパの人種は一種類にしかみえませんが、この狭いイタリア半島にいろいろな部族がひしめいて争っているのです。おまけに北アフリカのカルタゴが絡んできて、シチリア島を取られたり奪い返したりしています。この当時の戦争もひどいもので、勝者は敗者の男たち全員の首を斧で切ったりし、女などは自分のものにしてしまうか、奴隷として売ったりしています。ローマ市の人口は130000人ほどで、男が60000人いたとして、兵士として起用できるのは10000人くらいでしょう。500年経って、増えても250000人くらいしかいません。紀元後ローマ帝国が領土を広げたことは、農業技術の改良と戦利品として奴隷を確保したことによりその労働力で穀物を増産できたことで可能になったということになるでしょう。そのうちにこの奴隷がキリスト教を持ち込み、強者であるゼウスの神話に「良心の呵責」を注入し、単に戦争に強い男から悩める男に変身させたのでしょう。キリスト教徒をライオンに食わせて興じていたローマ人に果たしてこれは人間としてやっていいものかどうかためらうようにさせます。かつては敗者の首を楽しげに切っていた頃の大らかさはなくなります。やがて悩める男から知性が発達し、ルネッサンスを迎え、いっきにまた西洋が世界の覇者として甦ります。
あとがきにも書いているようにフランソア・イナール先生の文章は長く、訳するのに困難を極めたということです。関係代名詞を使って、長ったらしい文章になっているのでしょう。