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今イスラエルではガザからロケット弾の攻撃を受け、イスラエルはそれに反撃しています。この本の主人公、ダニエル・カーネマンとエイモス・トヴェルスキーもイスラエルとエジプトの戦争の時、アメリカからイスラエルに帰り、軍服を着て戦いに参加しています。毎日が戦争状態で、70年以上も戦争が無かった日本では信じられないことです。イスラエルでは学者でも祖国が危うい時には世界からイスラエルに戻ってきて闘います。なにも優秀な人が戦闘に加わらなくてもと思いますが、ヨーロッパで根絶やしになりそうになったユダヤ人がやっとつくった国ですから、何としても生き延びねばならないという気持ちがそうさせるのでしょう。
ダニエル・カーネマンとエイモス・トヴェルスキーはヘブライ大学で一緒になり、統計数学と心理学や経済学で数々の学説を共同して発表します。それが行動経済学のさきがけになります。今までの経済学は各個人が理性的な振る舞いをして経済学が成り立っているのだという前提で事を運んでいました。ところが実際は理性的でもなければ、反対に損を覚悟で行動することもあるのです。経済学ばかりではありません。歴史も「後知恵バイアス」があって、ランダムに起こったことを、ある一つのストーリーに纏め上げるようなことをしています。はっきりいって歴史書は「でっちあげ」ということになるようです。要するに人間の脳は自分が理解しやすいように、事実はどうであれ、わかりやすいストーリーを作ってしまうということになります。