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マルク・デュガン ビッグデータという独裁者

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マルク・デュガン ビッグデータという独裁者


       「何かを得るのにお金を払わなければ、あなたは客ではない、商品である」

私も「無料」ということが好きなので、インターネットで無料の恩恵を受けるために、名前や住所や年齢を打ち込み、いろいろなところに登録しています。たぶん自分が打ち込んだテータはほかのところに売られているのでしょう。私には相手がわかりませんが、相手は私のことはスケスケに見えていることでしょう。「タダより高いものはない」という諺通り、私のプライバシーはないものと等しくなり、インターネットで何かを買えば、私の嗜好や考え方も分かり、それに見合うような商品を次から次と紹介し、消費の奴隷にしてしまうようです。アマゾンのような多国籍企業だけが儲かり、とうとう今や「世界の大富豪62人が残りの世界人口の半分、約35億人分の富」と同じになり、アマゾンやフェイスブック、マイクロソフトを使えば使うほど、彼らからカネを吸い取られ、そうかといって吸い取られたお金はそれぞれの国に還元しないで、税金の安いタックスヘイブンの地で本社を設け、莫大なカネを溜め込んでいます。マルク・デュガンの予想によると、コンピュータとロボットの発達で、人間の仕事がなくなり、暇でカネのない人間が増えすぎると反乱が予想されるので、仕事をしないでも毎月カネがもらえ、ひまな時間はインターネットでポルノを見せて、彼らの反抗心を抑える世界が到来するだろうということを言っています。19世紀イギリスの作家が想像した管理社会の到来です。それがユートピアなのか牢獄社会なのか、ラクして生きられるということはいいことかもしれないが、あまりラクすぎても何か問題があるのではないかと思ってしまいます。将棋でも今や正しい差し手はコンピュータに問うようになっています。コンピュータと将棋をしても勝てないことがわかっていますから、無力感が漂います。やがてすべてにおいて人間の知力を超えるコンピュータができると、コンピュータこそが独裁者になり、機械がわれわれに命令するような状況になるでしょう。絶えず正しいことはコンピュータで、常に間違うのは人間であるとコンピュータのアルゴリズムは記述されていることでしょう。

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