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読書

リサ・エンドリック ゴールドマン・サックス


     1999年、ゴールドマン・サックスは株式会社になりました。それまでは、パートナーという無限責任社員が自分たちの資金を集めて会社を経営していたのです。優秀な人を雇い、5,6年経つと、その中でも優秀な人はパートナーになります。給料やボーナスを溜めて、その原資をもってゴールドマン・サックスの投資者になり、また同時にゴールドマン・サックスの社員としても働きます。その中で最も成績のいい人が社長になる仕組みができていました。株式会社のように公開会社ではないのですから、秘密裏に仕事ができて、儲けなど外部にわからないことが、メリットですが、仕事が大規模になると、パートナーだけの資金では足らなくなります。それでやっと1999年に株式会社になったのです。これによって221人いたパートナーたちは、ひとり平均「68億円」、若いパートナーで18億円、1万3000人いた従業員には一人頭4600万円分の株式が配られたと解説にあります。この本は1998年までで、終わっていますから、株式会社になる前の産みの苦しみを描いています。ドイツ系ユダヤ人マーカス・ゴールドマンと同じくドイツ系ユダヤ人サミュエル・サックスの二人が1869年にアメリカで興した同属会社で、120年経つと世界一の投資会社になっています。その間倒れそうなことがたびたびありましたが、その都度、救世主(優秀な社員)が現れて、会社を立て直していきます。やはり会社は人ということになります。たとえコンピューターが仕事を取り仕切る時代になっても、会社の正しい方向性を見出せるのは人しか出来ないように思われます。

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