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リチャード・ウィッテル 無人殺人機ドローンの誕生

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リチャード・ウィッテル 無人殺人機ドローンの誕生


         イスラエルの技術者カレムが無人機の着想を得ています。はじめは無人機は敵側の状況を見方側に知らせる偵察用でした。限られた燃料で何十時間も飛べる無人機の開発です。偵察衛星では雲がかかったりして、見ることができない場合があります。しかし無人機では高射砲の届かないところで偵察できますから、敵側の動きを見ることができます。偵察用から攻撃用に変わったきっかけはヘルツェゴウィナの内戦です。偵察の内容を送信した後、攻撃機が出撃してきますが、時間のずれがあって、攻撃機が来たとしてもその場の情景が変わってきています。それではこの偵察機そのものにミサイルを装備してはどうかというアイディアが起こります。それから無人機の操縦を衛星の電波を使って行うというアイディアも起こります。いまではアメリカの基地内で無人機を操縦し、アフガン、パキスタン、アフリカなどに無人機を飛ばし、テロリストの暗殺やアルカイダの殲滅を行っています。もはや現地に入って、身を危険にさらすことがなくなりました。無人機の操縦者はまるでサラリーマンのようにオフィスに入り、ディスプレイを眺め、あやしいものがいたら、ミサイル発射のボタンを押せばいいのです。勤務が終わると、自宅に帰り、好きなテレビでも見ることができ、くつろいで毎日を過ごせます。しかしやられる方はたまったものではありません。いつ何時ミサイルが飛んでくるかわからないのですから。たまには無人機の操縦者にも良心の痛みを感じるものもいます。何しろ人間が見えていて、ミサイルが投下されると人間や戦車などが木っ端微塵になっていくのが目の当たりに見えているからです。ミサイルが到着する前、飼われた犬が異変を感じて庭を走り回るそうです。何度もそういうシーンを無人機の操縦者は見ています。しかしアメリカはやられたらその何倍もやり返すというのが心情ですから、犬が死のうが関係ない人が死のうが、パールハーバーを忘れるな、9.11を忘れるなと言って、ミサイルのボタンを押し続けているのでしょう。この前安倍総理がアメリカ議会で第二次世界大戦のことで陳謝しました。もしアメリカが敗戦国になったら日本のように陳謝するであろうかと考えてみましたが、アングロサクソン魂は復讐の念に燃えて、後で何倍ものおかえしをしてやろうと思うことでしょう。このような執念深い国とは戦いをしようとは思わないことです。

この本の解説者も言っていますが、中国の航空母艦に対抗して、日本もそれ以上の航空母艦を作るといった発想は時代遅れです。かつての戦艦大和のように無用の長物なります。無人機を量産して、これをかつての特攻のように当たらせれば、中国の航空母艦は単なる「標的」に過ぎなくなると断言しています。

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