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レトU・シュナイダー 狂気の科学

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レトU・シュナイダー 狂気の科学


     蜘蛛に薬物を投与してそれによって蜘蛛の網の張り方がみだれるだろうという予想の元に実験した結果、思わぬ結果になりました。「最もめちゃめちゃな」網の張り方はカフェインを与えた時だそうです。「最も美しい」ものはマリファナのとき、最も規則的なものはLSDだったということです。これでは薬物依存の危険性を訴えることが出来ません。合法的なコーヒーが最も神経には危険なものだとわかったからです。ミュジッシャンが大麻を吸って音楽を作ったり演奏したりしていますが、「美しい」作品が出来るのかもしれません。LSDを吸った時などはサイケデリックになるそうですが、ラリッた最中に描いた絵は曼荼羅図のようなものになっています。芸術的に価値のあるものかどうかわかりませんが、図ったように対称的になっていてまるで定規で描いたようにみえます。これらの薬物は一回か二回ではすばらしいものをもたらすかもしれませんが、何十回も続けると人間の神経を破壊するようです。その点コーヒーは常用性はありますが、他の薬物のような悪さをしません。蜘蛛でもわかるように仕事はめちゃくちゃになりますが、一過性でありその後頑張ればなんとかなるようです。バルザックのあの膨大な作品群はカフェインの力ではなく、借金の重圧からだと思われます。

「スタンフォード監獄実験」というものがあり、人間はその状況に置かれるとその立場の人間になりえるのだと証明です。学生を囚人と刑務員と分け、その状態を観察すると、囚人は囚人らしくなり、刑務員は刑務員らしくなっていき、とうとう刑務員は囚人に暴力を振るうようになっていったということです。刑務所と同じように精神病院でも面白い実験がなされました。まるで映画「カッコーの巣の上で」を地でいった実験です。正常者の科学者の何人かが精神病だと偽って入院しその経過をまとめて物があります。レイプされそうになったり、殴られそうになったりしたということです。退院まで3週間もかかり、それも「統合失調症の寛解」という所見つきになっていました。アメリカの1968年から1972年のことですが、当時の精神病院は今から思うとまともな病院とは思われません。しかしいま日本でも偽って精神病院に入れば同じようなことが起こるかもしれません。

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